民宿に戻るなり爺さんは塩と酒を頭から被り、他の全員にも同じようにした

その後は打って変わっておとなしくなりすぐに床に就いてしまった
訳が分からなかった知り合いは、最初に悲鳴を上げた人に何があったのかと尋ねてみた

その人は酷く怯えていて『でかい猿』がどうのとか『笑ってた』とかいう断片的な事しか聞けなかったそうな

翌日、爺さんから約束より少し多い賃金を頂いて皆帰されたため、その後のこともとんと分からないという

ただ、民宿へ走って帰ったあの夜
玄関に駆け込んだ爺さんの軍刀からは確かに、血が滴っていたという
何かを斬ったのかまではわからない、知り合いはそう言っていた