ちょっと昔の話

追手に追われる源義経の家臣たちはさんざんに彷徨って、とある宿場町の片隅で隠れるようにして身体を休めていた
そんな彼らの耳に主君である義経の死が伝えられた
絶望した彼らは川の近くで静かに命を絶った

宿場町の人たちは彼らを丁重に葬り、そこに塚を築くと
「小山塚」と呼び、大切に祀ってきた

ところが今から5年ほど前、小山塚の横を通る国道をまっすぐにする事業が持ち上がった
まっすぐにするためには小山塚を潰さねばならなかった
反対する人たちもいたが、ほとんどの人は気にもしなかった
そして工事が始まり小山塚は潰され、塚と道路に挟まれていた家は塚の上に建てなおされた

それから1年もしないうちに、そこの家の母親が子供を殺して自殺した

同じように移動した隣の家も事業に失敗して夜逃げし、人気の無くなった家からなぜか小火が起きた

そうしているうちに国道の立て直しの話は流れた

結局今そこは駐車場になっており、そこの片隅に新しい塚が祀られている

それでもまだ人死にがでる