「おかしいな、寝てる間に盗られたか?」
狸とか狐にでも盗られたかと思い、また魚を出し、焼き始めました。
焼き始めてしばらく経つと、また眠ってしまったようです。
ふと眼を覚ますと、また魚はありません。
「クソっ、次は絶対に寝ないからな」と眼の下にメンタムを塗って
最後の数匹を焼き始めました。
しばらく経つと、また眠くなってきました。しかし、メンタムを塗ったので
そうそう眠りません。
眠くなり、頭がカクンとなって眼が覚めるというのを何度か繰り返すうちに
ガサガサっ、と目の前の茂みから何か動くような音がしました。
「ん、きたか?」と身構えようにも眠気でぼんやりとしています。
そのまま茂みを見ていると、にゅっといった感じで手が出てきました。
「手?なんでこんなところから?」と眠い頭で考えていたそうですが、眠気
に負けて寝てしまいました。
「結局、気がついたら朝でさ。魚は一匹も食えんかったわ。」
そういいながら話す同僚に「手、気持ち悪くなかった?」と聞くと
「意外と綺麗な手でさ、白くてなんか女の人みたいだった。」
と笑いながら話していました。