同僚から聞いた話

職場の同僚から聞いた話です。
彼は渓流釣りを趣味としており、休日には穴場を探して山に入るそうです。

ある秋のこと、渓流を探して山に入っていた筈なのですが、紅葉が綺麗なの
に誘われて、地図でもよくわからないような場所に着いてしまいました。

「ヤバイ、迷子になってしまったか?」と思ったそうですが、近くに水の音
が聞こえ、そちらに行ってみると渓流がありました。

「お、いい沢があるじゃん」と思い、迷子になったことを忘れて釣りはじめ
ました。
意外と良く釣れ、気がついたら夕方近くになっていたそうです。
道もよく解らないので車から用具を出して野営することにしました。

金網の下で火を熾して釣れた魚を焼いている途中、いつの間にか眠っていた
ようです。パチパチとはぜる音で眼が覚めました。

「いけんいけん、魚が焦げちまう」と思い、金網を見ると一匹の魚もありません。