山形県で聞いた話

ある朝、妻が夫の詰めている炭焼き小屋に行ってみると
炭窯の前で夫が鹿の死体に頭を突っ込んでいるところに出くわしました。

驚いた妻は声を掛けたものの、血まみれの口いっぱいに臓物をほおばり
虚ろな目をしてこっちを見やる夫が正気ではないことは一目瞭然です。

慌ててその場を逃げ出した妻を追いかけ、夫は山を下りて里に入りましたが
人々が松明を持って集まってくると、火を恐れたのか再び山へ戻っていきました。

それ以来、夫は行方不明となり、妻は出家して尼寺に入ったということです。