「あと変なことも言っていたなぁ。
 孤独を作り出そうとしている訳でもないだろうに、とか何とか。
 家の間取りで友達が出来なかったりすることもないでしょうにね」

 その人、確かに“コドク”って言ったのかい?

「よく覚えていないけど、多分そんな言葉を使ってたと思う。
 場違いだなぁと感じたから、何となく印象に残ってるよ」

私はその先生と呼ばれる人を知らない。
だからどんな知識を彼(彼女?)が持っているのかも知らないが、ひょっとしたら
先生は全然違う言葉を述べたのではないか、そう思えて仕方がない。

先生は“蠱毒”と言ったのではなかろうか。

確か大昔から伝わる呪法に、そう呼ばれたものがあった。
多くの毒を持つ虫を壺の中で共食いさせると、最後に残るのは最強の毒を持つ
個体となる。その生き残った虫を使役するのが、蠱毒という呪術だ。

しかし、ここで何故その名が出てくるのか。