雪降ってる日になると思い出すことがある。
もう十何年以上も前だから記憶が定かじゃないんだが、
俺の爺さんの家はすごい山ん中にあって、雪が降るとテレビの映りも悪くなるから、
楽しみっていったらスキーとかソリしかなかった。
で、兄貴とふたりで爺さん家の庭先から少しいったとこの山?丘?
まあそんな深くないとこでいつも遊んでた訳なんだが、ある日、
「もうちょい奥いってみっぺ」
といわれて、着いてくことに。
兄貴とふたりひとやま、ふたやま越えて、凄い斜面見つけて、楽しく滑ってた訳なんだが
何しろ回り一面、真っ白いもんだから帰り道わからなくなって、迷ってるうちに夕方近くになり
泣きべそかいてたら、近くに明かりが見えて、とにかくあそこまで行こうということになった。
山越えてくと、爺さん家に作りのよく似た家。囲炉裏とか縁側とか土間とかある古いやつね、
今なら気味悪いって近づかないかもしれないけど、そん時はもう寒くて心細くて
とにかく誰かに会いたくて、俺たち、戸をガンガン叩いて、「助けて」って。
中から人の良さそうな婆ちゃんが出て来て、俺たちはほっとした。
婆ちゃんは俺達をかわいそがって、すぐに中に入れてくれた。
電話もあるし、テレビもあるし、何より小綺麗で、幽霊屋敷とかじゃなさそう。
つづく