私を落とすつもりか、背中に乗ったソレは身体を揺すり始める。
続けて頭に巻いている絞りをグイグイ引っ張り始める。
こんな態勢では振り向くことも出来ないが
確かに腰に絡みつく毛深い足が見えた。
「猿!?」
この高さで落ちて、只では済まないだろう
鎖の隙間に 手、足、としっかりはめ込んで
なんとか振り落とされないようにする。
下で怒号がする。甲高い声で
今度は
『 落とせ~ 落とせ~! 』と
そして背中のヤツは私を何度も揺する。
ハチマキが脱げると今度は髪の毛を引っ張り始め
何本もブチブチと抜かれる。
あまりの恐怖に私は目を瞑ったまま泣き喚いた。
何分経ったろうか、私がじっと我慢していると
下の方で、『 チッ 』と舌打ちが聞こえ
フッと背中の重みがとれた。
その後、ビクビクしながら鎖を登り終えると、
一番近い宮社まで駆け込んだ。
爪でガリガリになった修山服を見せながら
一部始終を説明する。
つづく