山寺での修行中、僧侶たちの多くは変な体験をしたり・見たりするらしい。
その体験談もかなり薄気味悪いが、今日は別な話を書くとしよう。
わたしが子供の頃、近くの寺にひとりのお坊さんが住んでいた。子供好きで、話し上手。
檀家の誰もがこの坊さんのことを尊敬していた。人相は悪いが、そこにいるだけで
「ありがたい」と思えるような坊さんだった。
ある年の夏休みのことだ。近所の友だちと寺の境内で遊んでいると、その坊さんがスイカを御馳走してくれた。坊さんと、わたしと、友だち3人で縁側に座り、蝉の声を聞きながら他愛もない話しをしていた時、友だちのkが「幽霊って本当にいるの?」
なんて質問をした。
いるさ。
坊さんはあっさりそう答えた。
つづく