次のピークまで行けば、避難小屋がある。
昨日から降り続く雨に閉口しつつも、
今夜は避難小屋で眠れることが救いだった。
何枚かの壁板は失われ、屋根は雨漏りすると聞かされていたが、
それでも、そこには屋根があるのだ。
急な登りを一気に詰め、避難小屋を見つけた。
いつ見ても同じ。
古ぼけ、壁板は何枚か失われ、今にも崩れそうだ。
あるかなしかの溝にはまった引き戸を開けた。
すでに誰か居る。
少なくとも、これで雨からは逃れられる。
中へ入ると、やたらと暗い。
床はなく、土間だけの小屋の中央に先客が座っている。
4人ほどか。
俺を気にする様子はない。
輪になって煙草を吸っている。
足を止め、空気を吸い込み、そして気付いた。
吹きさらしに近い小屋とはいえ、何人かが
煙草をふかしているのだ。
それが、まるで臭わない。
先客の影が薄れ、小屋の闇に紛れた。
避難小屋で寝るのは諦めた。
すでに夕方近い。
暗くなるまでに、どこまで行けるだろう。