川遊びに行った男の話

滝を眺めていたら、てっぺんに男が立っているのが見えた。

なにやってんだ、危ねぇな。

彼がそう思った直後、男は倒れるように滝の上から身を投げた。
二度、三度、崖にぶつかり、滝壷に水しぶきを上げて落ちた。
慌てて現場に駆け寄ったが、男の姿はない。

しばらく辺りを探したが、何も見つからず、首を捻って帰路についた。

道すがら、車が滝を見下ろせる場所にさしかかると、先ほどの男が、滝のてっぺんに立っていた。

男は同じ軌跡を描いて、滝壷に落ちていったという。

あの男は今も飛び込んでいる