ここなら、人家も見えて安心できそうです。

私たちは興奮して、音の正体を討議しましたが、まったく正体不明のものであるとしか言えませんでした。
生まれてはじめて体験する、実に不思議な出来事でした。

N君は真剣な顔で言いました。
「部長、このことは3人の間でずっと秘密にしましょう。そうしないと、こういう事は祟ると聞いたことがあります!」
「うん、そうだな・・・」

もちろん、私はこんなおもしろいことを胸に秘めていられないたちですので、N君には内緒で皆に吹聴して回りました。祟れるとしたら、こんなに罰当たりな私でしょう。N君安心してください。

幸い、今のところ私は祟られてはいないようです・・が、神秘否定主義の私の中で何かが変わりました。
夕張のお化け病院で戯け、人柱トンネルに潜み、旭川周辺のあらゆる心霊スポットをあざ笑うかのように蹂躙しまくっていた私は、すこし行動を慎むようになりました。

特に今もあの場所、畜生魂と書かれた杭のある場所の近くへは行く気がしません。たぶん、一生近づかないでしょう。
説明のつかない怪音といえば、富良野のラベンダーで有名な冨田ファーム代表の冨田さんの話を思い出します。

過去にラベンダーの栽培がうまく行かなくて、泣く泣く冨田さんがラベンダーをトラクターで押し潰そうとしたところ、3~4メートル進んだところで、「ギャーッ!」という悲鳴が、たしかにトラクターの下から上がったそうです。

急いでエンジンを止めて調べたけど、とうとう原因が分からず、すっかり動揺した冨田さんは、それ以上ラベンダーを潰すことができずに心機一転がんばった結果、今の成功につながったと語っていました。不思議な話です。