今から15年ほど前の秋のことですから古い話です。
当時某大学でワンゲル部の部長だった私は、活動の一環として、弟子屈町から釧路湿原を横断して釧路市へ至る
約100キロを歩く計画を立てました。
メンバーはリーダーの私を含めて3名。一年下のN君と2年下のOさん(女性)。宿泊はテント泊とし、
食料は適宜現地で調達としました。
このころは、このような活動が盛んで、ひたすら北海道の広い大地を大荷物を背負って歩いたものです。
それは歩き出してから二日目の出来事です。
弟子屈から順調に南下し、その日は、釧路湿原の中を通る細い砂利道を一日中歩いていました。
このルートは途中にほとんど人家が無く、たまに家を見つけてもすべて廃屋のような状況でした。当然車もほとんど通りません。
やがて、道は深い樹林帯に入り、日没が近づいてきました。適当な空き地を見つけて幕営する予定だったのですが、なかなか適した空き
地がありません。森はますますうっそうとしてきて、周囲も暗くなってきました。
まさか道路上に幕営する訳にもいかず、リーダーとして進退窮まったところで、道の脇に、高台へ通じる石段を見つけました。
石段はかなり古く、
すっかり草に覆われていましたが、石段がある以上高台の上になにかがあるはずだと判断して、登ってみました。
つづく