これは、ひょっとして、宴会ではなかろうか。

目にしたあれこれを思い、そんな考えが浮かんだ。
一方で、それはあり得ないと思った。

それでも、熊や猿やカモシカ、タヌキなどが集って
宴を張るという想像は、悪くない。
動物以外の何かも参加するだろうか。

宴会には酒だろう。
ザックから緊急用のウィスキーの小瓶を取り出し、
紙の器に少しばかりたらして、たっぷりの水で薄めた。
猿が木の上から、じっと見ていた。

俺のおごりだと猿に声をかけ、ザックを背負い、
コンパスと地図を見比べ、何となく愉快な気分で歩き始めた。