彼は言ったことをまとめれば、次のようでした。

『お前の車は動かない。しばらくウチには帰れないだろうが、すっとここにいなければいけなかった
俺の気持ちが分かるか?
俺はお前みたいに子供を持つこともできないうちに、こんなことになってしまったんだ』

書いているうちに、当時のことを思い出して身体が固くなってきたので、ゆっくりと書きます。
この話は、関係者の方もおられる話なので公にするのは不謹慎かもしれせんが、なぜだか
多くの方にお話しすることが自分の役割のような気がするのです。
決して事件を面白ろ可笑しく仕立てるつもりはありません。

また、関係者の方がもしこれを読んでおられたら、本当に申し訳ありませんが、ご容赦のほど
お願い申し上げます。

続けます。
そこまで彼が言い終わったとき、ふっと身体の固まりがとれました。
不思議とその直後は冷静で、隣にいた家内に声をかけました。
起きている?今ものすごいことが起きた…
そこまで話した時、ふと誰かが窓から見ている気がしました。
窓を見ると、完全には閉じていなかった遮光カーテンの隙間から、真っ赤な街灯が見えます。
街灯?、それは狂ったように窓の周りをぐるぐるとまわっています。ひとだま?
家内と窓を凝視したまま、身体が固まってしまいました。
恐る恐るカーテンをあけると、窓の外はうごめく赤い火の玉で一杯でした。
急にものすごい恐怖心に襲われました。

なぜだか喉が無性にかわいている自分に気付き、置いておいた1リットル近いミネラル
ウオーターボトルを一気のみしました。
子供は大丈夫だろうか?
急に続き部屋に寝ている子供が急に心配になり、家内と二人で子供のベッドに走りました。

つづく