小学生の頃、父親と2人で雪山へ行った
しょっちゅう行く山だったから、自分も慣れた物で1人でさっさと登って行っていた
(父との約束は、大きな曲がり角の前では必ず待つ事、まっすぐな道なら(父が目視出来る距離なら)先に行っても良い)
さすがに雪山となると、登山客もいつもより少なくて時々擦れ違う人はみんな重装備で、まさに「山男」みたいな人ばかり
子供だった自分は、みんなに「すごいな!」「頑張ってるねえ」とか優しくされて調子に乗っていた
ちなみにこの時、父親とは15メートルくらい離れていたかと思う
と、突然吹雪いて来た、山ではよくある事だけど一気に目の前が白くなって、風の所為で身体がフラフラ揺れた
さっきまで少し前を歩いていた山男の人たちの姿も見えなくなった
急にひとりぼっちになった気がして「おとーさーん!」って叫んだ
でも風に掻き消されたのか、返事が無かった
急いでさっき歩いた道を戻って行ったのに父親の姿が見つからない
「おとーさーん!」って何度も叫んだのに返事は無かった