その夜中のこと。
微睡んでいると、いきなり横の布団で寝ていた友達が、彼女の布団に潜り込んできた。
そのままギュッと抱き付いてくる。

あらやだ。
…実は彼女、男も女も両方イケる口である。
この友達もそのことは知っている。これは手を出してもOKということかしら?

「スマン。だけどさ… 変なことしたら怒るよ」と友達。
残念。が、まぁこれでも良いか。そのまま抱き合って寝たのだという。

朝目が覚めると、さすがに疑問が頭をもたげた。
ノンケのあなたが、昨夜は一体どうしたん?

「夜中にさ、眠れなくてぼんやり目の前の畳を眺めていたの。
 そうしたらさ、ホント目と鼻の先でさ、畳から何かがズルッと抜けてきたの。
 詳しくはよく見えなかったけど、多分、元ヒトだと思う。
 いや怨霊とか、そういう質の悪いモノではなかったよ。
 でもこっちに気がつかれて、憑かれても困るから。
 とりあえず隣の布団に逃げ込んだってワケ」

…それ、畳から抜けた後、どこ行ったん?

「そのまま上昇して、天井抜けてったよ。
 嫌なこと聞くけどさ。ここ最近、上の階と下の階で不幸がなかったかい?」