友人の話。
車で仲間達とキャンプ場へ行く途中、道を横切ろうとした動物を
撥ねてしまった。
後続車両が無かったので、その場へ車を止め、降りてみると、
サルの親子が死んでいた。
仲間全員で手を合わせて詫びた。
ただ、ひとつ不思議な事があった。
子ザルの方は、生々しく血にまみれている。
しかし、妙な具合に折れ曲がり、横たわっている親ザルは、一滴の
血すら流しておらず、皮膚がビーフジャーキーのようにどす黒い。
辺りにはなんとも言えない異臭が漂う。
まるで、ミイラのような親ザルの姿だった。
それらをそのまま路上に放置しておくのも憚られたので、車から
スコップを降ろし、道路沿いの土の中へ埋めた。
「よく、母ザルが死んだ子ザルを何日までも抱いてる事があるって
言うけど、その逆なんて考えられないし…」
友人は、未だに首を傾げている。