写真供養ってあるだろ。

あれって、メモリーカードでも良いのかな。
そう尋ねられた。
俺としては、試してみろと言う他ない。

そのメモリーカードは、彼の手元に今でもある。


寺へ持ち込もうと電車に乗れば、事故や故障が起こる。
別の日にしようと考え、結局、行きそびれる。
郵送すれば、くだらないミスで戻ってくる。
捨てるのは、どうにも気が引ける。

あの山へ持って行けば、きっと失くしてしまうだろう。
そして、それが行列の人々の望みではないか。
もし失くさないで帰って来たら、御守りだと思え。
悪く考えても、仕方ない。
俺がそう言うと、彼はその気になった。

そうは言っても、辺鄙な山奥だ。
彼が次に行けるのは、いつだろう。

そういえば九州出身の上司が
「河童は尾根伝いに一列になって歩く」って言ってたのを思い出した。