弟から聞いた話なんですが、夏休みに奈良の山間部に住んでいる友達の家に行った時の事。
弟は帰るのが遅くなってしまい、日が暮れてから、友達と駅に向かって歩いたそうです。
山道を下っていると、遠くに傘を被ったお爺さんの姿が見えたそうで、腰をかがめて歩いていたので顔は判らなかったけれど、確かにこちらに向かって、山道を登って来たそうです。
ところが、いくら歩いてもお爺さんとすれ違う事が無く、お互いの距離が一向に変わらなかったと言うのです。
しばらくすると友達が突然、「今日は休日だから電車もう無いわ」と言い出し、急いで元来た道を戻ったそうです。
結局その日、弟は、友達の家に泊まる事になったのですが、
友達のお父さんに、その変なお爺さんの話をすると、「ここいらにもまだ山彦の類がいるんやねぇ」と言っていたそうです。