中2の3学期、当時、変な遊びが流行っていた
グループで歩いていて突然誰かが走り出す
競争のように教室に飛び込み、最後の者が閉め出される
この遊びは扉に激突した生徒がガラスを割ってケガをする事故が多発したので禁止されていたが
それでやめる生徒は居なかった
第一音楽室を使っていた打楽器組の1年生が何故か木管組の私を呼びにきた
例の遊びで第一音楽室の楽器置き場に金管組の1年生達が閉じこもって楽器が出せないという
見に行くと取り残された一人が半泣きで引き戸を開けようと踏ん張っている
中からはクスクスと笑い声 他の2年生は未だ来ていないようだった
私を打楽器組の2年と間違えたのか、半泣きの1年はヒュッと息を吸い込んで固まってしまった
引き戸をノックし、そろそろ準備しないと先生が来るよと言うが、誰~?と笑っていて話にならない
Nだよと言うと更にテンションの高くなる笑い声
ついこっちも笑い出してしまいそうなほど楽しそう
そうして帰ってきた返答
Nさんならここにいるよ
嘘はいかんぞ、私はここだと言うと
だってここにいるもんと勝ち誇ったような声
いや、だから私だよ、Nだよと食い下がると笑い声がピタッと止んだ
次の瞬間引き戸が開けられ、もの凄い形相をした1年生達が悲鳴を上げて飛び出してきた
ギリギリでなんとか身をかわしたが、後は阿鼻叫喚
以下泣きじゃくる1年生の証言
・廊下を歩いていたら突然Nさん(私)が走り出した
・例の遊びが始まったと思い、楽器置き場に飛び込んだNさんの後に続いた
・さっきまで楽器置き場のカーテンに隠れていて一緒に笑っていた
・話しかけようと振り向いたらカーテンの膨らみが消えていくのが見えた
Nさんだったもん、Nさんだったもん と泣きじゃくり、
私が近付くとヒステリーを起こすので後から来た別の2年に任せることに
最初はドッペルゲンガー?とか思ったけど
彼女達が落ち着いた後に聞いてみたら
なぜか滅多に話したことのない「Nさん」と一緒にいて凄く楽しかったらしい
座敷童?とか山の何かだったのかな…