うちのじーちゃん、山で炭焼きしてた。
現在でもそれなりに注文があるみたいで、時々山にこもってる。
一年くらい前、酒持って遊びに行ったんだが。
その時ね、この話と似たようなことがあったんだよな。
夜中、釜の火を見ながら二人でチビチビやっていたんだけど。
いきなりじーちゃん、じっと闇の中を睨みだした。
それで「タバコなんざ吸いやがって、罰当たりが」とか言い出すんだ。
俺が「何言ってんだ?」と言ったとたん、じーちゃんの視線の先で
「ポッ」と赤い点がともって、すぐ消えた。
誰かが向こうの斜面でタバコに火をつけたんだ、ってさすがの俺にも
理解できた。
「何でわかったの?」って聞いたら、モク臭はきついからすぐわかる
んだと。里じゃわからないとも言ってたけど。
山にこもると、何て言うか、五感が鋭くなるってさ。
ふと、別のことが気になった。
「今の・・・誰がタバコを吸ってんだ?こんな夜中に、こんな山奥で?」
じーちゃん、あっさり答えたさ。
「密猟者だろ。あいつら山ン中じゃ無茶苦茶するからな。」
「おまけに、山の持ち主より山に詳しいもん(者)も居る。関わらん方がええ」
個人的には、密猟者のくだりが一番怖かったとです、ハイ。
件の彼が言うには、煙草とか好きな人が山に入ってニコチン断ちしていると、
絶対その匂いに敏感になると思う!のだとか。
別の環境に身を置かないと見つからない、そんな才能や特殊技能もあるの
かもしれませんです、ハイ。
昔、行方不明のお爺さん探して山に入ったことがあります。
丁度私たちの班が見つけたのですが、爺さんその森で一番太い木の幹に
縛り付けられて衰弱しておりました。
どうやらマツタケの密猟者にやられたそうで orz
一人見つけて捕まえようと飛び掛かると、ワラワラと五人ばかり追加で現れて
逆に縛られてしまったとか。
私らが見つけられなかったら、爺ちゃん風葬か鳥葬の憂き目に会っていたかも。
という感じで、リアルで怖かった記憶があります。
彼らを山中で追いかけても、ちょっと捕まえられないのだとか。