高校時代のどーでもいい思い出話、してもいいかな?
その日、私は科学部の部長として部活の予算編成会議に出席してました。
あれも欲しい、これも必要だ・・・部員達のエールと期待を背負って会議室へ。
議長であるその時の生徒会長は、かなり幅広い物の見方ができて、しかも「圧力には屈しない」ひとだった。
とはいえ、やはり野球部とかサッカー部なんかは、部員数も多いし武闘派な言動で威圧してきて
多額のクラブ予算を例年通り持っていこうとするわけですよ。
書道部の女の子なんか泣き出す始末・・・
山岳部の部長が希望予算と内訳を言い出したとき、例年の10倍以上の高額予算を言い出したので、
生徒会長も含めてみんな驚いた。確かに多めに申請するのはあたりまえの戦略なのだが・・・桁が違った。
案の定、運動系の部長達が一斉に山岳部の部長を叩きだした。
生徒会長 「なぜこんなに予算が膨らんだのですか?」
山岳部 「・・・すいません、トランシーバーなどを新調したいのです」
野球部長 「こんな高級品がいるのかよ!」
山岳部 「でも・・・僕たち、これでないと死んでしまうかもしれないんです」
サッカー部「・・・・・あ、そっか・・・・遭難したりするのか・・・」
野球部長 「・・そうだよな・・・山岳部はホントに死んじゃうかもしれないんだよなぁ・・・」
生徒会長 「・・・どうでしょう、せめて今年度だけは、特例として承認しませんか?」
野球部長が「異議なし」と手をあげた。私も含めた全員、同意だった。
細かい物は削られたが、唯一最大のネックとなった通信機材の高額予算は通過した。
部員数と過去の予算を考えると、ありえない巨額だった・・・・
私の科学部はダミー申請こそ却下されたが、欲しい金額は手に入れた。例年よりちょっぴり増額。(もともと少なかったが)
野球部長は同じクラスだった。ある時、山岳部の話をしたら「あれな、生徒会長から相談受けてたんだよ。
山岳部がどうしても必要なので、今回は涙を飲んでもらえないかって・・・死ぬかもしれないんじゃしょうがないやな」
思えば運動系は、山岳部を除いて軒並み例年通りか予算縮小だった。
過去も今も、うちの高校の山岳部が事故った話は聞かない。
その山岳部の出身で、世界の大陸の最高峰をいくつかまわっている人はいるらしい。