友人の話。
小さい頃、よく友達と山の神社で遊んでいたという。
いつの頃からか、しんちゃんという子が一緒に遊ぶようになった。
それなりに仲良くやっていたのだそうだ。


ある日、突然気がついた。
誰もしんちゃんの家もフルネームも知らなかったのだ。
しんちゃん本人に尋ねてみたが、笑って首を振るだけ。
そこで皆、こっそりしんちゃんを尾行することにした。


バイバイと手を振ってから、しんちゃん以外の子はこっそりと集まった。
さぁどちらに帰る?と見ていると、しんちゃんは何故か社の奥の方に進んでいく。
昼でも薄暗く子供もよらないような区域に、子供が入れるくらいの祠があった。
しんちゃんは自然な様子でその祠に手をかけ、するりと中に入り込んでしまった。


近寄って確認したが、祠の中には誰の姿も確認できなかったという。
しんちゃんは次の日から姿を見せなくなった。
理由は分からないが皆が皆、悪いことしちゃったなという気がしたそうだ。
大きくなってからしんちゃんのことを思い出し、そこの祠について調べてみた。
水子供養の地蔵が祀られているのだそうだ。