友人の話。
年の暮れ、大掃除で出たゴミを庭で燃やしていた時のこと。
火に当たりながらぼんやり裏山を見ていると、何かが動いているのに気がついた。
黒い斜面に浮かび上がった、細い何本もの白い筋。
薄く光りながらウネウネと蠕動し、山の面を滑っている。
まるで、大きな白蛇が這っているように見えたという。
丁度、祖父が家から出てきたので「あれは何だろ?」と問い掛けた。
祖父は一瞥してから「道が動いているのサ」と簡潔に答えてきた。
「普通わしらが通る道でないから気にすんな」と。
「あまり見ん方がいいぞ」
そう言われた彼は火の当番に戻った。
ゴミが燃え尽きる頃、白い光はうっすらと消えていった。