知り合いの話。
彼の親戚に猟好きな叔父さんがいるそうだ。
昔、地元で禁忌とされていた山に踏み込んだことがあるのだという。
その山の物は全て、そこら一体の山神様の物ということになっていた。
当時、叔父さんはまだ若く、禁忌何するものぞ!という思いもあったのだろう。
山に入ってすぐに、連れていた猟犬が興奮して走り出す。
名前を叫んで大慌てで追いかけたが、なかなか追いつけない。
姿を見失って間もなく、暗い森の奥から犬の悲鳴が聞こえた。
思わず銃を構え直して先に進むうち、目の前に異様な物が現れた。
臓物を貼り付けまくったような、大きく柔らかそうなピンクと黒の斑な袋。
仄かに湯気を上げ、時折痙攣する。生きている。
恐る恐る近づくと、覚えのあるクンクンという鼻声が、肉袋の中より聞こえた。
その時初めて、これが愛犬の成れの果てであることに気がついた。
詳しくは不明だが、犬は裏表がひっくり返されていたらしい。
そうする内にも声は小さくなり、痙攣も小さくなっていく。
声と動きが完全に停止してしまってから、叔父さんは泣きながらその亡骸を抱えて 麓の車まで戻ったのだそうだ。
今でも叔父さんは猟を止めていないが、その山にはもう足を踏み入れないという。
いや別に、私この話を聞いてあまり違和感を覚えなかったもので。
単に体表面と消化器官内面とをひっくり返すことは、いくら何でも無理でしょうし。
小腸大腸がある限り、まず不可能かと。
ここからちょっと痛嫌な描写がありますので、ダメな方は読まないで下さいまし。
まぁ例によって当事者ではないんで、とやかくは言いませんです、ハイ。
・・・当事者だったら堪らん・・・犬好きには耐えられないシチュエーションだし(涙)。
かなりスプラッタな状態だったらしい・・・。
漠然とですが、何か大きな人か何かが、両手の親指を犬の腹にぶち込んで、
ベリベリクルクルっとひっくり返したような感じだったらしい・・・。
四肢はヘシ折ったのか捩れ壊れていたらしい・・・。
尻尾は抜かれていたらしい・・・。
私が聞いたのはこんな条件でしたんで、あまり描写するのも何かなぁ、と愚考
しまして、単に裏表が云々とだけ書きました。
それに、こういう描写って私の好きなスタイルじゃないですしね。
とまぁこういうコトな訳です。以上。