区長の息子に聞いた話。


嵐の翌朝、水道施設の様子を見に渓流を登っていた。
いたるところに、昨夜の濁流に押し流された岩や流木がゴロゴロしている。


と、上流から家ほどもある大岩が ゴロン ゴロン と転がってきた。
人が歩く程のスピードで、ゆっくりと進んでくる。


やがて、大きな淵のほとりまでくると、大岩は一旦止まった。

しばらくの間、グラリ…グラリ…と揺れていたかと思うと、ゴロリ転がって水面へ。



あとは、老人が熱い湯に浸かるように、ゆっくりと沈んでいった。