さらにその医者の話
彼はショックを受けていたが、ある日、町の上役がこっそり教えてくれた。
その宮司の親戚にも、不思議な能力をもっている人がいるそうだ。
ネコ屋敷と呼ばれるぼろ屋に住む太った中年女で、占い師のようなことをしている。
何十匹も猫を飼い、頭も少々おかしいが、よく当たるらしい。


彼も、女の事は知っていた。両手がない女だった。
猫に喰わせたらしいですよ。上役は言った。
まさか、とぎょっとして言うと、噂ですよ。でも、と上役は言った。
女の飼っている猫が、人の言葉を喋るのを聞いたことがあるんです。