友人の話。
植生の研究のため、夏山に一人で入っていた時のこと。
ある夜、彼は不意に目が覚めた。
いつの間にか、テントの中に生臭い匂いが充満していたのだ。
驚いて身を起こそうとすると、耳元で誰かに囁かれた。
「 添い寝 」
知らない女性の声だった。
いきなり背後から手が回され、彼はしっかりと抱きしめられた。

背中に柔らかい身体が押し付けられる。
寝袋にくるまったままで。
生まれて初めて失神したのだという。
翌日以降、びくびくしながら夜を過ごしたが、二度目は現れなかったそうだ。






お前らの幻想を打ち壊してみるためストーリー化。
時間は定かでない。おそらく真夜中だろう。
フッと目が覚めてしまった。明日も早い。私はまた瞼と閉じることにした。
しかし、何かが違う。音、いや気配が無いのだ。
風が木の葉を揺らす音、近くの小川で流れる水の音、命が息づく気配が全く無い。


それに加えテントの中が生臭い。汗や食品が腐ったような匂いではない。
例えようの無い生臭さがテントを満たしている。
私は様子を見にいく為、寝袋から出ようとした。
・・・身体が動かない。声が聞こえる。
「・・・添い寝・・・」
全く聞き覚えの無い声。
その刹那、背後からするっと腕が伸びて私を包む。。


背中には、柔らかく、冷たい身体が寄り添う。
一人用の寝袋で誰かが入る隙間など無いはずなのに・・・。
しっかりと私を抱きしめる感覚を感じながら意識が遠くなっていった。







じゃあくやしいからイナジュン節で。
これはあたしの友達の話なんですけどね。
ある夏のことなんですけどね、そいつが植生の研究のため、
山に一人で入っていたんだそうですよ。
で、ある夜のことなんですが、不意にフッと目が覚めた。
するとテントの中が生臭いんだ。もうムワーッとね。




うわ~、たまんねえなこりゃ、ってなもんで
驚いて身を起こそうとしたそのとき、耳元で声が聞こえたそうですよ。
「 添い寝 」
って。知らない女の人の声で!
で、ああああぁぁぁっ!!  って思ったところで、
いきなりギュゥゥゥゥゥって背後から手が回されてきて、
背中に柔らかい身体が押し付けられたっていうんだ。


あるわけない、あるわけないんだそんなこと。
だってそいつ、寝袋にくるまったままだったんですから。
で、そのまま彼、意識がフゥーって無くなっちゃったそうですよ。
いや、生まれて初めてだったっていうんですけどね。
で、翌日以降もイヤだな~たまんねえな~って思いながら
夜を過ごしたそうなんですが、二度目はなかったそうです。



「いや~雷鳥さん、こういうことって、あるんですねぇ…」
って彼言ってましたよ…