深夜忘れた頃に数本の貨物列車が爆音をたてて通過し、その後はまたもとの異様な静けさに包まれるということが何度かくり返され、そのたびに起こされてしまったが、いつしか3人とも眠りについたようだった。
何時頃だったか、私はふと一人の足音に気付いて目を覚した。耳をそばだてているとその足音はゆっくりと待合室に近付いてくる。 (だれか来る。)そう感じてしばらく身を固くしていた。下りの列車はとっくに無くなっており、上から寝場所を探しに降りてきたのかなと思いながら待っていたが、その足音はすぐ近くまで来て止まってしまった。 いつまで待っても待合室に入ってくる気配がなく、入口の外に目をやるが誰もいない。待合室はひやりと湿っぽく、背筋に寒気を感じる程だった。 (そら耳だったかな。)おかしな寝汗をかいている。着替えないと風邪をひくかも知れない。でも面倒だ。
そう思って再度眠りについた。しばらくすると、断続的に続く男の低い声と息苦しさで今度ははっきりと目がさめてしまった。何と言っているのかはっきりわからないが、あのー、すみません。××してください。あの、××をお願いしますとい うような、何か頼んでいるような口調である。やはり、だれかが待合室に入れなくて何か言ってるのかと思い、ワット数の低い蛍光灯の下で中腰になり、窓越しにあたりを見回すがホームには誰もいない。しかし、男の
低い話声はハッキリと耳に残っており、船酔いに似た不愉快な目眩が頭に残っている。
(夢かな・・・。)とぼんやり思っていた。(熟睡できなかったんだ。寝不足だと明日つらいだろうな)と翌日のことを心配しながら考えていると、隣に寝ているHがしきりにピクン、ピクンと痙攣している。
放っとくにはあまりにも気の毒に思えたので揺り起こしてやった。Hは起きるなり「金縛りにあってさ・・助かったよ。」と深く息を吐き出し、「もう、眠るのは嫌だ。起きよう」という。結局、今なら駅員はいないだろうということで、軽い寝息をたててのんびり寝ているTを起こし、我々は地上に向かうことにした。
何時頃だったか、私はふと一人の足音に気付いて目を覚した。耳をそばだてているとその足音はゆっくりと待合室に近付いてくる。 (だれか来る。)そう感じてしばらく身を固くしていた。下りの列車はとっくに無くなっており、上から寝場所を探しに降りてきたのかなと思いながら待っていたが、その足音はすぐ近くまで来て止まってしまった。 いつまで待っても待合室に入ってくる気配がなく、入口の外に目をやるが誰もいない。待合室はひやりと湿っぽく、背筋に寒気を感じる程だった。 (そら耳だったかな。)おかしな寝汗をかいている。着替えないと風邪をひくかも知れない。でも面倒だ。
そう思って再度眠りについた。しばらくすると、断続的に続く男の低い声と息苦しさで今度ははっきりと目がさめてしまった。何と言っているのかはっきりわからないが、あのー、すみません。××してください。あの、××をお願いしますとい うような、何か頼んでいるような口調である。やはり、だれかが待合室に入れなくて何か言ってるのかと思い、ワット数の低い蛍光灯の下で中腰になり、窓越しにあたりを見回すがホームには誰もいない。しかし、男の
低い話声はハッキリと耳に残っており、船酔いに似た不愉快な目眩が頭に残っている。
(夢かな・・・。)とぼんやり思っていた。(熟睡できなかったんだ。寝不足だと明日つらいだろうな)と翌日のことを心配しながら考えていると、隣に寝ているHがしきりにピクン、ピクンと痙攣している。
放っとくにはあまりにも気の毒に思えたので揺り起こしてやった。Hは起きるなり「金縛りにあってさ・・助かったよ。」と深く息を吐き出し、「もう、眠るのは嫌だ。起きよう」という。結局、今なら駅員はいないだろうということで、軽い寝息をたててのんびり寝ているTを起こし、我々は地上に向かうことにした。