あらゆることを

   自分を勘定に入れずに

   よく見聞きし分かり

   そして忘れず ・ ・ ・


   これは、宮沢賢治の詩 「雨ニモマケズ」 の一節であるが、

   これまで、この詩の中に、こんな章句のあることに

   気付かないでいた。

   
   あまりにも有名な詩のため、他の章句に気を取られ、

   さり気なくひかえめに挿入された一節を

   見落としていたのかも知れない。


   あらゆることを

   自分を勘定に入れない


   とは、何を意味するのか、


   よく見聞きし分かり

   そして忘れず


   とは、何を言うのか、


   詩人である前に、熱烈な法華経信者であった賢治の原寸大、

   かれ賢治の身の丈ではなかったか。