<生死にまつわる断章>


   生あるところに、死があり、

   死のあるところに、生がある、

   と、言った。

  
   これが、生死の 「不可分性」 (不二) であり、

   「不可同性」 (不一) である。


   これを、「絶対矛盾的自己同一」 と言う。

   生と死が、絶対矛盾的に自己同一しているのである。


   滝沢克己は、このような人の現場に時空的展開ともいえる

   「絶対不可逆性」 をくわえた。

   いわゆる、滝沢の根本テーゼである

   <不可分・不可同・不可逆> が、これである。


   ここまでは問題はない。

   ただ、次の点が欠落している。


   つまり、冒頭の二行の対偶である、

   生のないところには、死はなく、

   死のないところには、生もない。

   に、答えていない。


   いわゆる、「無生死涅槃」 と 「無住所涅槃」 への

   言及が欠落している。