気負いのない生活と言うものがある。

   どこにも力の入らない、気負いのない日々である。

   
   平凡とも、普通とも言われる、

   あらゆる場に通底する <静寂の海> である。


   ここからは、あらゆる場の動容が観察され、

   人の動きや、人の心の動きまでもが、

   手に取るように観照されている。


   肩の凝らない生活と言うのだろうか、

   のぼせることもなく、へりくだることもない、

   神通妙用し、真空妙用する毎日である。


   
   因って言う、

   道は近きにあり、しかるにこれを遠きに求む、

   事は易きにあり、しかるにこれを難きに求む。


   ・・・ と。   

                (『孟子』 離婁上より)