書庫: 龍のすみか 所収
  


   ≪久遠実成≫


   釈尊云く、

   法 (ダルマ) は文字を離る、

   因にも属せず縁にも在らざるが故に。



   法は、因 (自因/人) にも属さず、

   縁 (他縁/境) にも依らないが故に、

   <文字 (言葉) を離れる> と言う。


   これを、法の 「独立自在性」 (自由自在性) と呼び、

   「独処一方性」 (絶対不可逆性) と呼んでいるのだが、

   禅では、これを ≪開口不得≫ (臨済) と提示し、

   ≪問処、是れなし≫ と提起して、

   人々に、その開悟 (証得) を促すのである。


   ちなみに、これを教学的 (認識論的) に言えば、

   ≪因縁空≫ (縁起空/心慧の解脱) と言い、

   聖道門的修行の最終局面 (因縁解脱) * としている。

   * 輪廻 (転生) からの解脱 (無生法忍)



   言葉や文字でない筈のものを、言葉で語るとは、

   何だか大変ですが・・・。