書庫: 夏休み中の寸言居士 所収
   


   昨日は、午後から大荒れの天気となりました。

   
   昼食を終えた頃から、鉛色の雷雲に包まれ、

   辺りが薄暗く成りはじめると、

   霰まじりの大粒の雨と共に激しい雷雨となりました。


   積乱雲の中では、稲妻は低く地上を這うように

   水平方向にも走ります。

   天から地へと走る稲妻ばかりでなく、

   右から左へ、或は、左から右へと、

   天地を切り裂くように縦横無尽の大暴れです。


   家の近くでも、何箇所か落雷があり、

   一瞬の閃光と共に腹にこたえるような雷鳴と地響きを伴なって、

   部屋の中にいても七色に分光化された光の走るのが、

   はっきりと見えました。



       *        *        *



   実は昨日、この悪天候を実況中継しようとPCの前に座っていました。

   そこそこ原稿を書き上げた頃に近くで落雷があったものだから、

   思わず電源を切ってしまいました。


   電源を切ってから気付いたのですが、

   遠くで 「ゴロゴロ」 鳴っている間じゅう、

   「ワンワン、キャンキャン」 吠えていた犬達も

   家の中にも光が走るくらいになると、

   すっかり鋒を収めて物音ひとつ立てなく成るのです。


   もちろん、うちの婆さんも奇妙に神妙です。

   人間、恐いものが有るくらいのほうが、

   ちょうど寸法が取れていいのかも知れません。