書庫: 夏休み中の寸言居士 所収
   


   日中の暑さの中にどっぷりと身を浸している。

   自己内外に染み渡る暑さ、したたる汗。

   
   ――― 暑さ一色 (暑さ三昧)


   
   すると、何処からともなく一陣の清風が吹き渡る。

   <暑中是無事>

   <暑中に涼有り> ・・・ と。

  
   ――― 此処には最早、自己内外に差異がなく、

   ズレもなければ、スキマもない。



       *        *        *



   人は、自己内外 (主客/能所) に差異 (ズレ/スキマ) の無いとき、

   何れの <それ> も自己対象化 (意識) 出来ない。   (禅定解脱三昧)


   ――― いずれ、<仏縁> (脱落の境涯) 在るを覚える。