書庫: 龍のすみか 所収
   


   ≪執着 (我執) と言う名の恐怖≫


   生への執着が、あるいは、飽くなき追求が、

   生存の不安や恐怖を解消させるのではない。


   それは、不安や恐怖をいっとき麻痺させ、

   軽減させてはくれるが、根本的な治療法でも

   解決策でもない。


   何故なら、<生への執着> (執有/執自) こそが、

   <死の恐怖> に他ならないからであり、

   <執有> こそが、<失有> (無) の不安や恐怖を

   代弁しているからである。


   したがって、此処では、

   <執着こそが不安や恐怖の元凶である>

   と、言われるのであり、

   <我執を離れてこそ、善き平安と安寧が得られる>

   と、説かれるのである。


   これを <生死離脱> (或は、生死を離れる)

   と言い、≪心解脱≫ (渇愛滅/無生死涅槃) としている。