書庫: 龍のすみか 所収
   


   ≪臨済四料揀≫ *


   人のときは、人ばかり。 

   
   ――― 「奪境不奪人」   (人一方/人一色)



   世界のときは、世界ばかり。 

   
   ――― 「奪人不奪境」   (世界一方/世界一色)



   人と世界がともに没するとき、百雑砕。 

   
   ――― 「人境倶奪」    (身心脱落)

 

   人と世界がともに遊び戯れるとき、海月既に影なし (游魚迷うなし)。 

   
   ――― 「人境不倶奪」   (脱落身心)



   
   * 人は自己、また主観。 境は自己に対立するもの、客観。

   山河大地、文字言句など。   (『臨済録』 訳註より)