≪場のふるまい滋 所収
   


   ≪鉾を収めよ≫

   ――― 門前の刹竿を倒却著せよ。


   
   頌 (じゅ) に曰く、

   問処は答処 (たっしょ) の親しきに何如 (いかん)、

   幾人か此に於いて眼 (まなこ) に筋 (きん) を生ず。

   兄呼べば弟応じて家醜 (かしゅう) を揚 (あ) ぐ、

   陰陽に属せず別に是れ春。


   
   頌 (うた) って言う、

   問いと答えのどちらをとるか、

   多くの人が骨折った。

   兄弟仲良く恥晒し、

   陰陽離れた永遠 (とわ) の春。


   
      (『無門関』二十二 「迦葉刹竿」 / 岩波文庫より)