≪場のふるまい帰 所収
   


   ベルリンの壁が崩壊したからと言って、

   我々に自由がもたらされた訳ではないのと同じように、

   或る条件下からの解放、或は、脱却 (解脱) を

    <自由> とするのは早計である。   (~からの自由)



   <「~からの自由」 (解放) は、未だ自由ではない。>

   それは、条件設定の解除であり、

   初期値への帰還 (負帰還) に過ぎない。


   
   あたかも、病気が治癒されたからと言って、

   健康である訳ではないのと同じように、

   条件の 「解除」 或は、「排除」 (もしくは、「崩壊」) が、

   「自由の獲得」 ではないのと同じようにである。



   此処では、条件の有無にかかわらず <自由である者> のことを、

   「自由を確保する者」 或は、「自由を担保する者」 としている。

   すなわち、<自由の可能性 (~への自由) を有する者>

   としての、「未然形」 (可能態) に過ぎない。