平成18年6月22日(木) ≪ごまめの歯ぎしり≫ 所収
うちの女房は、四角い部屋を丸く掃く。
わたしゃ、丸い世間を四角四面に刈り込む。
――― 梅雨の晴れ間をぬって、この数日、庭の手入れに汗を流しています。
とはいっても、家の庭は、種々雑多の草木で埋まっており、
それも手当たり次第の乱雑さで、およそ「お庭」などと呼べるような代物ではなく、
それぞれがそれぞれに勝手きままに自生し野生化した、言わば主旋律のない
交響曲(草むら)のような状態です。
そもそも「お庭」と呼ぶなら、当家のマエストロの意思が反映されて然るべきだし、
少なくとも庭師(パートナー)の配慮が行き届いている筈なのだけれど、
(これでも年に二回は庭師に入ってもらっているのですが)、
とうに彼らの方があきらめ顔で刈り込みだけ済ませば脱兎のごとく帰っていくのです。
・・・ それも出演料がベラボウに高い!!
したがって、内の庭はあいかわらず乱雑なままで、
およそ整斉さやワビ・サビとは無縁の、
ただムサイだけの庭(乱調の美学?)となっております。
そこで一念発起してと言う訳でもないのですが、新芽が出揃い、
各々が、その丈を高くし領分を主張し始めた頃あいを見計らって、
わたくしめが、仲裁に立ち上がったと言うわけです。
・・・ ところが、これが失敗のもとでした。
とりあえず、松二本と紅梅一本、つげ数本と花の終わったつつじとさつきを
剪定したまでは良かったのですが、真夏日が続いたのと、急に汗をかいたのとで、
そして何よりも普段のオオチャクがたたって、案の定「鬼のかくらん」へと
舞い戻ってしまったのです。
・・・ というわけで、ここ数日の収穫は、
やはり 「餅屋は餅屋」 (後悔) くらいなもので、
ほかに別段、何もありません。
(つゆの晴れ間)
うちの女房は、四角い部屋を丸く掃く。
わたしゃ、丸い世間を四角四面に刈り込む。
――― 梅雨の晴れ間をぬって、この数日、庭の手入れに汗を流しています。
とはいっても、家の庭は、種々雑多の草木で埋まっており、
それも手当たり次第の乱雑さで、およそ「お庭」などと呼べるような代物ではなく、
それぞれがそれぞれに勝手きままに自生し野生化した、言わば主旋律のない
交響曲(草むら)のような状態です。
そもそも「お庭」と呼ぶなら、当家のマエストロの意思が反映されて然るべきだし、
少なくとも庭師(パートナー)の配慮が行き届いている筈なのだけれど、
(これでも年に二回は庭師に入ってもらっているのですが)、
とうに彼らの方があきらめ顔で刈り込みだけ済ませば脱兎のごとく帰っていくのです。
・・・ それも出演料がベラボウに高い!!
したがって、内の庭はあいかわらず乱雑なままで、
およそ整斉さやワビ・サビとは無縁の、
ただムサイだけの庭(乱調の美学?)となっております。
そこで一念発起してと言う訳でもないのですが、新芽が出揃い、
各々が、その丈を高くし領分を主張し始めた頃あいを見計らって、
わたくしめが、仲裁に立ち上がったと言うわけです。
・・・ ところが、これが失敗のもとでした。
とりあえず、松二本と紅梅一本、つげ数本と花の終わったつつじとさつきを
剪定したまでは良かったのですが、真夏日が続いたのと、急に汗をかいたのとで、
そして何よりも普段のオオチャクがたたって、案の定「鬼のかくらん」へと
舞い戻ってしまったのです。
・・・ というわけで、ここ数日の収穫は、
やはり 「餅屋は餅屋」 (後悔) くらいなもので、
ほかに別段、何もありません。
(つゆの晴れ間)