• そんなのは、現場警官の裁量だ。「職務質問」に、「公平」不要。ー【沖縄タイムス社説】見た目で職務質問 警察の人権侵害把握を


 こう言うのを、「病膏肓(やまいこうこう)に入る(いる)」と、言うのだろうな。

 最近じゃぁ余り聞かないが(*1)「悪平等」って言葉がある。「悪」と言うよりは「不当な」という意味で、「不当な平等」って意味。或いは一寸穿った表現を使えば「不公平な平等」と言っても良さそうだ。

 例えば・・・学校のテストと成績を例にしようか。学校でテストしました。全く答えられない白紙回答から、全問正解百点満点の模範解答までありました。だけど成績は、全員百点満点とし、「5(*2)」を付けました。かかる状態は「悪平等」の例だろう。
 事態は、仮に「全員を満点の半分の50点とし、成績は「3(*3)」としても同じ事で、やはり「悪平等」だ。努力も才能も運・不運も無視しての一律評価だから、「悪平等」としか、なりようが無い(*4)。

 所が世の中には、「平等」を重視・・・と言うより「神聖視」するモノだから、「悪平等」を目指し、主張してしまう人々が居る。こう言うのは、「平等病」とでも言うべき病が酷くなって「手遅れになっている」と思えるからこそ、本稿冒頭の「病膏肓に入る」って感想になる。

 そんな「手遅れな平等病」を思わせたのは、下掲する沖縄タイムス社説である。

  • <注記>
  • (*1) ひょっとすると「差別用語」とか「放送禁止用語」とかの指定を、受けているのかも知れない。もしそうならば、その様な基準が如何に言論封殺しているか、と言う証左だろうな。 
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  • (*2) 無論、5段階評価の、最上位。 
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  • (*3) 無論、5打開評価の真ん中 
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  • (*4) ッてぇか、ハナっから「成績一律評価」と決めているならば、何だってテストなんかやったのかな状態。「アリバイ作り」って可能性は、ありそうだが。 


 

  • (1)【沖縄タイムス社説】見た目で職務質問 警察の人権侵害把握を

見た目で職務質問 警察の人権侵害把握を

沖縄タイムスプラス

2024年02月02日(金)05:00

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 外国にルーツを持つ人の見た目などに基づき警察が職務質問(職質)することは法の下の平等を定めた憲法14条などに違反するとして、外国出身の男性3人が国と東京都、愛知県に損害賠償などを求めて東京地裁に提訴した。 人種や肌の色を理由に犯罪捜査の対象とすることを「レイシャル・プロファイリング」という。

その違法性を問う訴訟は国内では初めてと見られる。

 原告の一人、パキスタン生まれで日本国籍を取得した男性は昨年、たばこを吸おうと自宅玄関から路上に出た途端警察から職質を受けた。 警察官職務執行法は、何らかの罪を犯したと疑うに足りる相当な理由があるときは職質できると定めている。 しかし「外国人だから」という理由で質問したのであれば明らかな差別だ。 アフリカ系米国人の男性は10年間に16、17回の職質を受けた。バイクに乗っている時にも警察に呼び止められ、「何の仕事をしているのか」など運転とは関係ないことを質問された。

 インドにルーツを持つ男性は約20年間で少なくとも70回以上の職質を受けたという。

 1回の職質で1時間以上足止めされた事例もあり、乱用されれば生活に大きな支障が出る恐れがある。理由も告げられず衆人環視の中で所持品を検査されるなど、人権侵害にも当たる事例もあり、原告側はこうした職質は「違法な警察権の行使だ」と訴える。

 外国ルーツを理由に差別的な扱いが横行しているとすれば看過できない。

 

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 本紙の取材では、県内でもこうした職質が相次いでいることが分かった。沖縄生まれで父が米国人の男性はたった4時間に那覇市や沖縄市で計4回も足止めされたという。

 東京弁護士会が2022年、外国にルーツを持つ人を対象に実施したアンケートで沖縄は、東京や神奈川など大都市圏に次ぎ7番目に被害の訴えが多かった。

 21年には在日米国大使館がSNSで日本の警察官によるレイシャル・プロファイリングを警告し国会でも取り上げられた。これを受け警察庁は同年初めて実態調査し、4道府県警で計6件の不適切な言動があったと認定した。

 一方、先のアンケートでは約2千人が回答し、うち約6割が「過去5年間に職質を受けた」とした。多くの訴えが寄せられたことを考えれば、調査は不十分と言わざるを得ない。

 

■    ■

 

 今回の訴状では、警察官の研修に用いられている資料で、人種など見た目に基づく職質を推奨する内容が複数あることも明らかになった。

 国連はレイシャル・プロファイリングの禁止と、各国に防止のためのガイドライン策定を求めている。 日本で暮らす外国人労働者は23年10月末時点で過去最多の204万人超に上っており、社会の多様化が急速に進んでいる。

 警察による差別的な扱いは許されない。政府も第三者機関による相談窓口を設置するなど差別や人権侵害の把握に乗り出すべきだ。

 

  • (2)職務質問は現場警官の職責で、その対象が「公平である」必要は無い。


 逮捕や拘束と言うならば兎も角、職務質もである。「見た目が怪しい」ならば、理由として十分過ぎよう。
 逆に「見た目に関わらず」、その場に入る全員に満遍なくとか、完全にランダム選択にとか、「職務質問の対象を"公平に"選ぶ」ことこそ馬鹿げていよう。特に後者は、「怪しい見た目の者に対し、職務質問しない/出来ない」可能性を秘めている。

 「職務質問の対象を公平にする」為に「怪しい見た目の者に職務質問しない」警官は、職務怠慢であり、サボタージュ乃至ストライキ、或いは単に「無能」として非難され、叱責されるべきだろう(*1)。

 言い替えようか。
 
 いやしくも警察官たる者は、「見た目で職務質問している」などと言う批判に屈するべきでも無ければ、耳を貸すべきでも無い。己が職務に忠実であれば、天地俯仰に恥じるところなぞ、無い。

 「見た目で職務質問している」などと言う批判には、見た目が怪しいからですが、何か?で、沢山だ。

 些か邪推を巡らすならば・・・沖縄タイムス記者ってのは「見た目が怪しい」のが多いから、こんな社説を掲げてしまう、のでは無いかな。

  • <注記>
  • (*1) つまり「世が世なら」、収容所とか労働キャンプとかに強制送還されてしまうような罪状だ。