• 朝日社説が「一見真面」は、要警戒。ー【朝日社説】ロケット開発 失敗を糧に前へ

 弊ブログを些かでも御覧になれば明白であろうが、私(ZERO)は「殆ど生まれながらの右翼」であり、アカ新聞たる朝日新聞とは、随分前から「水と油」と言うか、「不倶戴天の敵」とは言わぬまでも(イヤ、言うべきかな。)、「犬猿の仲」ではある。
 
 思い起こせば小学生の頃、「少年朝日年鑑」なる本で、自衛隊の装備品と大日本帝国陸海軍の装備品を比較して、自衛隊の兵器は大日本帝国陸海軍より強力だぁぁぁぁぁ!何のためにぃいぃ!!!!とフルカラーの挿絵込みで煽っていたのに感じた「違和感」から、私(ZERO)と朝日の「対立」は始まっていた。

 「第二次大戦も前半のレシプロ艦上戦闘機・零戦と、第二次大戦後でも第3世代となる超音速ジェット戦闘機F-4EJファントムⅡを比較して、”後者が前者よりも強力だ”なんてのは、意味が無い。」と気付くのは、小学生の私(ZERO)でも無理だった(*1)が、「小学生と雖も、ウカウカとは騙されなかった、小さな猜疑心」が、現在の「海よりも深く、山よりも高そうな」彼我の乖離対立に繋がったかと考えると、「三つ子の魂百までも」とは、正に至言であろう。

 だが、そんな「彼我の乖離対立」があればこそ、「珍しく、同意できる朝日社説」というのは実に貴重であり、特筆大書して記録しておく価値がありそうだ。

 と、思ったんだが・・・

  • <注記>
  • (*1) だが、高校生ともなれば、これぐらい気付く。「自衛隊の装備品と比べるべきは、大日本帝国陸海軍の装備品では無く、同時代他国の装備品である。」と。 


 

(1)【朝日社説】ロケット開発 失敗を糧に前へ

【朝日社説】ロケット開発 失敗を糧に前へ

ロケット開発 失敗を糧に前へ

 

 

https://www.asahi.com/articles/DA3S15445510.html?iref=pc_rensai_long_16_article

 

2022年10月15日 5時00分

 

打ち上げられたイプシロンロケット6号機。6分過ぎに機体の姿勢に異常が見つかり、指令破壊された=2022年10月12日午前9時50分、鹿児島県肝付町、朝日新聞社ヘリから、堀英治撮影

 

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 宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発するロケット「イプシロン」6号機の打ち上げが失敗に終わった。ロケットの姿勢に異常がみつかり、搭載した8基の人工衛星を軌道に投入できないと判断し、信号を送って意図的に破壊したという。

 

 現在、運用中の大型ロケット「H2A」が液体酸素と液体水素を燃料とするのに対して、固体燃料を用いているのがイプシロンの特徴だ。小型衛星ビジネスのなかでの市場獲得を目指し、短期間に低コストで打ち上げられるロケットとして2010年に開発が始まった。別の流れで開発が進んできたH2Aとともに、日本の「基幹ロケット」に位置づけられている。

 

 JAXAや文部科学省がさっそく対策本部をつくり原因の究明に乗り出している。設計にミスがあったのか、あるいは部品の製造に問題があったのか、まずは確実な原因解明と再発防止を求めたい。日本の宇宙開発への国際的な信頼性が問われる局面でもある。調査に客観性を持たせ、途中経過を随時公表するなどして説明責任を果たしていくことが欠かせない。

 

 国産ロケットの打ち上げ失敗は、03年のH2A6号機以来となる。このときには再開まで1年以上かかった。

 

 イプシロンはさらに改良したのち、来年度にベトナム向けの地球観測衛星を打ち上げる予定だった。民間に運用を移管する計画も進むが、影響は避けられそうにない。改良型のイプシロンは、H2Aの後継として準備が進む「H3」と、部品の一部が共通化される。H3の開発に影響はないのかも慎重に見極める必要がある。

 

 固体燃料ロケットは、その源流をたどると、1950年代に東京大学の糸川英夫教授が考案した鉛筆サイズの「ペンシルロケット」にさかのぼる。政府の宇宙基本計画でも「戦略的技術として重要」とされている。

 

 ただ、イプシロンは13年からまだ6回しか打ち上げられていない。経験を積み技術を完成させていく上であまりに少ない。10年に初めて打ち上げられた米スペースX社のロケットが、途中の失敗も含め既に200回近い経験を積み、商業ベースで活躍しているのとは対照的だ。

 

 宇宙を「戦闘領域」に位置づけるような世界の動きを受け、日本の宇宙開発も安全保障分野への傾斜を急速に強めている。そのしわ寄せが他の分野に及ばないかが心配だ。

 

 イプシロンも限られたコストで高い性能や多くの機能を追い求めるあまり、計画自体に無理がなかったか。失敗を糧に前に進むために、幅広い視野から検証する機会にもしたい。

 

  • (2)「矢っ張り朝日」で、一寸安心。

 

  • 1>  日本の宇宙開発も安全保障分野への傾斜を急速に強めている。
  • 2> そのしわ寄せが他の分野に及ばないかが心配だ。


・・・って、まるで今回のイプシロンロケット打ち上げ失敗が、「宇宙開発の安全保障への急速な傾斜のせい」と言わんばかり。流石に左様に断定断言はしていないが、「断定断言して責任を追及される様な真似はせず、印象操作で貶める。」手法こそ、老舗全国紙朝日の真骨頂。「従軍慰安婦強制連行説」でもお馴染みの手だ。

 左様な「邪推」をさっ引いても、「宇宙開発の、安全保障分野への傾斜」を牽制できるから、朝日にしてみれば「損はない」訳だ。

 なかなか、巧妙にして姑息であるな。

 上掲笹朝日社説の全体を通じての主張たる「イプシロンロケット打ち上げ失敗を糧として、宇宙開発は前進すべきだ。」ってのには、私(ZERO)も(珍しく)同意できる。なればこそ、態々ブログ記事に取り上げたのだ。

 だが、「宇宙開発の、安全保障への傾斜」が「他分野のしわ寄せ」にしかならないような、軍事蔑視・安全保障軽視には、全く同意できない。

 史上初の実用ロケットが、V-2弾道ミサイルであった史実・事実が端的に示す通り、「宇宙開発の、安全保障への傾斜」が「宇宙開発を促進し、他分野へも(しわ寄せでは無く、)波及する」ことだって、あるのだ。