大間抜けでお門違いー【毎日社説】ウクライナ侵攻 非人道的兵器 廃絶からの逆行懸念する
始めに断っておくべきだろうな。今次のウクライナ侵略を、私(ZERO)は擁護するつもりナンざぁ全く無い。プーチン独自の歴史観・民族観がどうあろうが、ウクライナの未来はウクライナ人が決めるのが、筋である。
その「正論」が往々にして無視ないし軽視されるのは事実であり、私(ZERO)も我が国益のためにかかる「正論=民族自決論」を無視ないし軽視するに吝かでは無いが、今次ロシアのウクライナ侵略についてはその
「正論=民族自決論」を重視重大視し、ロシアを徹底的に非難糾弾することこそが我が国益であるから、大いにロシアを非難糾弾すべき、と考えている。
ウクライナに勝利と自由を。プーチンに敗北と屈辱を。それこそが、今次ロシアのウクライナ侵略に対する「模範解答」であり「あるべき結果結論」である。
が・・・それでも、理不尽不当なロシア非難に対しては、左様な私(ZERO)と雖も異を唱え、口を挟みたくなる。繰り返すが、今次のロシアのウクライナ侵略は、大いに非難され糾弾されるべきではあるが、理不尽不当に非難されるべきでは無い。そりゃ、イチャモンというモノだ。
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(1)【毎日社説】ウクライナ侵攻 非人道的兵器 廃絶からの逆行懸念する
【毎日社説】ウクライナ侵攻 非人道的兵器 廃絶からの逆行懸念する
https://mainichi.jp/articles/20220416/ddm/005/070/111000c
朝刊政治面
毎日新聞 2022/4/16 東京朝刊 English version 824文字
ロシアの侵攻を受けたウクライナで、市民に大きな被害を与える非人道的兵器が使用されたとの報告が相次いでいる。強い懸念を表明する。
国連人権高等弁務官によると、クラスター弾がロシア軍によって人口密集地で使われたという。多くの子爆弾を広範囲にばらまき、大きな民間被害をもたらす。紛争が終わった後も、不発弾が人々の暮らしを脅かす。
国際人権団体「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」は、対人地雷の使用を確認したという。首都キーウ(キエフ)周辺からの撤退時にロシア軍が地雷を敷設したとの住民の証言もある。
いずれの兵器も近年、保有や使用を禁じる条約が成立した。
駐米ウクライナ大使は、ロシア軍が燃料気化爆弾(サーモバリック爆弾)を使ったと主張した。周囲の酸素を取り込んで激しい爆発を起こし、長く続く爆風によって重いやけどを負わせる。
化学兵器の使用も懸念される。ロシアは5年前に廃棄を完了したと宣言したが、ウクライナや米国は警戒を強めている。
これらは「非人道的兵器」と呼ばれる。民間人を無差別に殺傷したり、攻撃を受けた人に回復不可能な障害を負わせたりするためである。
国際的な規制は、第一次世界大戦の惨禍を受けて始まった。殺傷力の強い兵器が登場し、民間人を含めた死傷者が数千万人に上ったことへの反省が背景にあった。
冷戦終結後は、廃絶を目指す流れが強まった。被害者を支援する市民団体の声が各国を動かし、禁止条約の制定につなげた。多くの国が加盟し、事実上の国際規範となっている。
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ウクライナでのこうした兵器の使用は、国際社会の取り組みに逆行するものだ。
そもそもロシアによる侵略は明確な国際法違反である。ウクライナ各地で多くの民間人の遺体が見つかっており、虐殺された疑いが強まっている。意図的な民間人への攻撃は戦争犯罪に当たる。
人道被害のさらなる拡大は防がなければならない。ロシアは一刻も早く攻撃を停止すべきだ。国際社会はそのための圧力を強めていく必要がある。
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クラスタ爆弾禁止条約も、対人地雷禁止条約も、ロシアは批准していない。
ロシアに限らず、批准していない条約に、拘束掣肘される謂われは、無い。従って、「クラスタ爆弾や対人地雷を禁じる条約が成立した」のは事実だが、同条約批准国で無いロシアには、そんな条約が成立しようが不成立のままだろうが、関係ない。序でに言えば、同条約批准国ではない中国やアメリカについても、同じ事が言える。
諄いようだが繰り返すぞ。幾ら「成立した条約」であっても、その条約を批准していない国には、そんな条約は、無関係だ。
従って、「ロシアが、批准していない条約に"違反している"」と言うのは、筋違いで大間抜けな「批判」であり、イチャモンでしか無い。批准していない条約に対しては、そもそも「違反のしようがない」。
「独ソ不可侵条約」がある状態で、日本がソ連に侵攻したとして、それを「日本は独ソ不可侵条約違反だ!」と非難する間抜けさを、考えてみろ。不可侵条約を結んだのは独ソ両国であって、日本ではないのだから、「日本は独ソ不可侵条約違反」になんか、なりようが無い。その場合、「日本は日ソ不可侵条約違反」にはなるだろうが、それは「日ソ不可侵条約」に日本がサインし、同条約を締結しているから、だ。
或いは「核兵器禁止条約が成立した」とて、核兵器保有国は一つも同条約を批准していない現実を考えてみろ。同条約が成立したとて、核兵器保有国は、一国と雖も減っては居ない。同条約が出来るのは「同条約批准国が核兵器保有国になるのを防ぐこと」だけであり、同条約成立したとて、核廃絶どころか核軍縮さえ、進むどころか微動だにしたかも怪しいモノである。
大体、上掲毎日社説は、「ロシアがクラスタ爆弾禁止条約も対人地雷禁止条約も、批准していない」という基本的な事実さえ伝えず、「ロシアのクラスタ爆弾禁止条約"違反"と対人地雷禁止条約"違反"」を非難している。これでは読者が、「ロシアはクラスタ爆弾禁止条約も対人地雷禁止条約も、批准しながら、これに"違反"している。」と勘違いするでは無いか・・・いや、間違いなく、「勘違いさせている」のだな。ある種の「間接的虚報」であり、「フェイクニュース」と呼んでも良さそうなレベルだ。
更には、そんフェイクニュースじみた「ロシア批判」から「更なる非人道的兵器使用の恐れ」に触れた上で、上掲毎日社説は、
1> 国際的な規制は、第一次世界大戦の惨禍を受けて始まった。
2> 殺傷力の高い兵器が登場し、民間人を含めた死傷者が数千万人に上った事への反省が背景にあった。
として、「国際的な規制」の由緒来歴を語るが、その「国際的な規制」であるクラスター爆弾/対人地雷 禁止条約をロシアは批准していないのだから、幾ら「国際的な規制」と息巻いたところで「ロシアには関係ない」事だ。
3> 冷戦終結後は、廃絶を目指す流れが強まった。
4> 被害者を支援する市民団体の声が各国を動かし、禁止条約の制定につなげた。
5> 多くの国が加盟し、事実上の国際規範となっている。
だ・か・らぁ、幾ら「事実上の国際規範」と言ったところで、ロシアは加盟していないのだから、「だから、何?」でしか、なかろう。
言うもサラなりだが、繰り返そう。条約というモノは、条約を批准した国しか縛らない。「○○を禁止した条約がある」と、その条約を批准していない国に言っても、何の意味も無い、のが当たり前だ。それを何やら、「○○を禁止した、高尚高邁高等な条約である!」と思い込んで、「○○禁止条約がある!これに"違反"するとはケシカラン!!!」と、同条約を批准していない国に主張したって、独りよがりの自己陶酔。平たく言ってバカかキチガイだ。
ロシアを非難するならば、チャンとした非難のしようが、幾らもあろうが。ナンだってこんな大間抜けなイチャモンで非難してやぁがるンだぁ?
大体、先述の通りクラスター爆弾禁止条約と対人地雷禁止条約を批准していない国は、ロシアに限らない。中国も、アメリカもだ。世界三大軍事大国とも言うべきこの三国が批准していない両禁止条約を、なぁんだって「事実上の国際規範」などと思い込めるのか、私(ZERO)なんぞには、サッパリ判らないぞ。