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Big Brother is wathching YOU!ー【朝鮮日報】「朝鮮王朝実録はチラシ」と表現、tvNドラマ『哲仁王后』に行政指導処分
『歴史とは、日本ではヒストリーだが、中国ではプロパガンダ。朝鮮半島ではファンタジーである。(*1)」等と言うそうだ。朝鮮について言うならば、『旭日旗=戦犯旗』などと言い出したのは此処10年ほどの事で、旭日旗が自衛艦旗と定められた自衛隊黎明期から半世紀以上も「旭日旗は戦犯旗などとは言われていなかった」事さえ忘却し果てている(としか思えない)韓国や、年齢からして「偽物」でしかあり得ない金日成(*2)を「百戦百勝の鋼鉄の霊将」などと称する北朝鮮も、「歴史が、史実ではなく、妄想と願望の集合体である。」と言う点では「大差は無い」とは、以前から思っていたところだ。
そうは言っても、如何に衆愚政治の極みとは言え民主主義体制を取る韓国は、北朝鮮よりは幾分マシかと思っていたんだ・・・こんな記事を読むまでは、な。
- <注記>
- (*1) 検索をかけると、『米スタンフォード大学が各国の歴史教育を比較し、『歴史は日本では”ヒストリー”だが、中国では”プロパガンダ”。韓国では”ファンタジー”である。』と結論づけたとする、読売新聞記事が元ネタらしい。
- (*2) 「金日成」と言うのは、反日ゲリラを指揮・指導した伝説的リーダーの名だが、その活動時期は随分と遡れてしまうから、北朝鮮の「首領様」に納まった刈り上げデブでは年齢があわない。
【朝鮮日報】「朝鮮王朝実録はチラシ」と表現、tvNドラマ『哲仁王后』に行政指導処分
「朝鮮王朝実録はチラシ」と表現、tvNドラマ『哲仁王后』に行政指導処分
朝鮮王朝に関する歴史書「朝鮮王朝実録」を「チラシ(ゴシップ誌)」と表現したtvNドラマ『哲仁王后』が放送通信審議委員会から行政指導の一つである勧告処分を受けた。
■韓国の大学生が尊敬する歴史上の人物1位は?
これは、同委員会の放送審議小委員会(ホ・ミスク委員長)が20日、ソウル放送会館で会議を開いて下した決定だ。
このドラマは現代のシェフの魂が朝鮮時代の王妃に宿るという設定をベースにしたフュージョン時代劇だ。第2話で8.8%(ニールセン・コリア調べ)の視聴率を記録するなど、人気を集めている。
しかし、このドラマの中で、朝鮮第25代王・哲宗(キム・ジョンヒョン)が床に就こうとしないと、哲仁王后(シン・ヘソン)が「酒色で有名な王の実体が…『朝鮮王朝実録』はただのチラシね」と言うシーンが物議を醸した。また、宗廟で祭祀(さいし)をする時に演奏される音楽や舞踊「宗廟祭礼楽」についても、「いつまで宗廟祭礼楽を踊らせるんだ」などの表現が問題になった。
『哲仁王后』制作陣は「該当の表現が不適切だったことを重く受け止め、問題になったナレーション(解説)を削除した」「歴史上の人物や出来事などについて否定的に表現する意図はなかった」と釈明した。
放送通信審議委員会は「該当の番組は、ドラマだという特性を考慮しても『朝鮮王朝実録』や『宗廟祭礼楽』などの国宝・国家無形文化財の歴史的価値をおとしめ、実在の人物の戯画化および事実を歪曲(わいきょく)し、視聴者の感受性に反して視聴者に不快感を起こさせた」としている。「勧告」という処分を決定した理由については、「今後の制作過程で、このような問題点を改善するなど、制作陣の後続処理を考慮した」と明らかにした。
同委員会の勧告とは、規定に違反した程度がそれほど大きくない場合に下される行政指導だ。放送局に対する法的不利益はない。
同委員会は出演者が卑俗な言葉やののしり言葉を繰り返し使用したSBSラジオの番組『2時脱出カルトショー』にも勧告を決定した。特定の政党の国会議員の離党に関するニュースを伝えた際、他政党のロゴを使用したMBNの『グッドモーニングMBN』にも同じ処分が下された。
オ・ギョンムク記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
つまり、「願望と妄想の混合物である”歴史”と異なる見方・見解は、例えフィクションといえども許さず、”歴史歪曲”と非難され、行政指導を受ける訳だ。思想統制以外の何物でもないな。
正に「Thinkcrime思考犯罪の摘発」であり、いきなり投獄されないぐらいしか、「1984」世界との差異はなさそうだ。
章題を言い換えるならば、「”正史”に反する表現・記述は、例えドラマのようなフィクションでも許さない。」って、凄まじい思想統制である。この思想統制に基づけば、仮想戦記も時間モノSFもほぼ完全否定され、上掲記事の通り放送局ならば放送電波の許認可権を持つ政府から行政指導を食らってしまう訳だ(*1)。
それは、仮にその「正史」が「厳密な史実に基づく、真の意味での”正しい歴史”(*2)」であったとしても、凄まじい思想統制且つ言論統制(と言うより、マインドコントロール)である。それはひいては「民主主義の死」を意味し、多分それ以上に致命的且つ重大なことに、「発想の死」を意味しよう。
「歴史にIFもしもは、ない。」などと言うが、それは「過ぎ去った過去の事実は変わらない。」と言うだけであり、「歴史のIF」という発想は、「あのときに、こうしていれば・・・」という反省自省にもつながるモノだから、「思想信条の自由」という点でも、「過去に対する反省」や「歴史を鑑とした教訓」という点でも極めて重要なはずだ。
「仮想・仮定・フィクションであっても、正史の否定・歪曲は許さない!」って思想は、「我が国(ないし民族)は過去に誤った選択・判断はしたことがない。(*3)」って思想信条がないと成立しそうにない。
で、上掲記事を読んだり、日頃の「韓国紙の記事や、韓国政府の言動」を考えると、相当部分の韓国人が、左様な思想に凝り固まっている様に思える。
無論、「百戦百勝の鋼鉄の霊将にして、民族の輝ける太陽」の孫が、「孫である」と言うだけで国家元首に収まっている北朝鮮は、左様な思想に輪をかけていよう。
ひょっとして、私(ZERO)がチョウセンジンを、「10年前のことさえろくに覚えていないキチガイ揃い」と断じるように至った原因(の一つ?)は、左様な「歴史的無謬思想」=「発想の死」に在るのかも知れない。
まあ、発想を殺そうが、民主主義を殺そうが、妄想とが棒の塊を「正史」としようが、「我が民族の歴史は常に正しい(*4)」思想に凝り固まろうが、チョウセンジンの勝手、ではある。
だが、そんなキチガイと、つきあう気にはならんぞ。例え隣国・隣人でも、お断りだ。
- <注記>
- (*1) 「ラノベとしてネット公開」ならば、直接的な行政指導は食らわなさそうだが、その場合「ネット公開の場」を設けた企業が政府のターゲットとされよう。
- また、そんな「ネット公開の場を設けた企業による自主規制・自主検閲」も、促され、推奨されるだろう。
- (*2) 「歴史観は、人の数だけある。」と思っている私(ZERO)に言わせれば、そんな「真の意味での正しい歴史」なんぞ、滅多にあるモノでは無い。史実事実は一つでも、それをどう解釈し、評価するかは相当な幅がある。
- ジャンヌ・ダルクはフランス人には「救国を願ったヒロイン」だろうが、少なくとも当時のイギリス人には「魔女」だ。
- (*3)従って、我が国の「正史」は正しいし、否定も歪曲もIFも許さない。」と、つながりそうだ。
- これは、「左様な”正しい歴史”を有する我が国・民族は、今現在も将来も。常に正しい判断・選択をする。」と言う、無謬説というか無敵思想に直結する。
- (*4) ってんなら、なぁんだって南北に分かれて派手な戦争までやらかしているんだ、お前ら?
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補記 Big Brother is watching YOU
タイトルにした「Big Brother is watching YOU」と言うのは、ジョージ・オーウエルの古典的デストピア(理想郷=ユートピアの逆)小説「1984」に登場する、政府のキャッチフレーズである。第2次大戦後まもなく発表されたこの小説は、スターリン支配下のソ連に着想を得たとされる「社会主義一党独裁下の旧英国本土(*1)」を舞台とし、その超絶監視社会の「恐ろしさ」を、ひしひしと感じさせてくれる、ある種のSF小説である。
全国民は「テレスクリーン」と呼ばれる「双方向テレビ」で常に監視されており、「イングソック」と呼ばれるある種の社会主義思想以外は「Thinkcrime思考犯罪」として摘発されるばかりか、Newspeakなる「新しい言語」で以て「Thinkcrime思考犯罪そのものを、不可能とする」計画が進行中という、実に、「思い出すだに、怖気が振るう」様な世界が描かれる。
その主人公が属する「ユーラシア」の国家元首がが、Big Brother。街角にはその肖像を大書したポスターが、タイトルにした「Big Brother is watching YOU」と共に貼り出されており、そのフレーズに違わず、国民は監視され、情報は統制され、歴史は改竄され、まくっている。そうそう、「日記を付ける」のも重罪とされていたな。「情報は国家が統制(し、改竄し)、個人での情報保管は許さない」って訳だ。
そんな「1984」の「一党独裁政府のキャッチフレーズ」を、本記事のタイトルにしたのは、「フィクションと雖も、”正史”の”歪曲”は許さない」とする韓国政府に、「1984世界のユーラシア政府(*2)」に相通じるモノを見たから、である。
中国の簡字体や、朝鮮のハングル至上主義、日本でも文科省(の一部?)に見られる漢字排斥主義ってのは、Newspeakと同じ効果を産む(ないし、「産むと期待されている」)と思えてならない。
私の文章が「擬古文」とか揶揄されるほどに「漢字が多い」のは、多感なお年頃にこの「1984」に出会い、強烈なインパクトを受けたため、かも知れない。
Freihight in der Hand!
自由を、我が手に!!
- <注記>
- (*1) 「ユーラシア」と言う欧州を統合した世界三大ブロックの一つに所属している。
- (*2) 救いのないことに、他の二大勢力、イースタシアとオセアニアも似たような処で、この三大勢力で「常に戦争し合っている」のだそうな。