朝日印の「軍事ジャーナリスト」ー【AERA】新型コロナは生物兵器なのか 軍事ジャーナリスト田岡俊次が「あり得ない」と断言する理由は
田岡俊次氏に対する私(ZERO)の評価は、「変な奴」である。「戦後の朝日新聞で、軍事関係の記事を書いていた。」というのが本当ならば、それだけで十分「変な奴」であるし、今でも朝日系列を中心に書いている記事は大抵「変な奴が書いた記事」にしかなっていない。
まあ、朝日系列で掲載される軍事記事だから「変な記事」なのは相当に「理の当然」なのだが、それにしても下掲の今般の武漢肺炎ウイルス(新型コロナウイルス)に対する「細菌兵器説否定記事」は、チョイと非道くは無いだろうか。
【AERA】新型コロナは生物兵器なのか 軍事ジャーナリスト田岡俊次が「あり得ない」と断言する理由は
新型コロナは生物兵器なのか 軍事ジャーナリスト田岡俊次が「あり得ない」と断言する理由とは2020/05/28 09:00
c AERA dot. 提供 武漢の臨時病院 (c)朝日新聞社
新型コロナは中国が開発した生物兵器ではないか。トランプ大統領らの主張だ。だが軍事が専門の田岡俊次氏はその見方を否定する。疑惑は晴れるのか。AERA 2020年6月1日号の記事を紹介する。
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新型コロナウイルス「COVID‐19」の発生源を巡って米中が激しい応酬を続けている。ポンペオ米国務長官は5月3日、ABCテレビで「武漢の研究所から出たものだという多くの証拠がある」と述べた。もし中国科学院武漢病毒研究所が意図的にこのウイルスを開発、培養し、それが何らかのミスで流出したとすれば、生物兵器にする目的で研究していた可能性も考えられる。であれば米国のネットで陰謀論が流布し、日本でも同調する人々が出るのも理解できる。だが、実際にはこのウイルスは兵器として使用するには全く適さない。
兵器にとって極めて重要なのは、敵に確実にダメージを与えられる信頼性と、自軍にとっての安全性だ。この観点からみれば、新型コロナが兵器として使用するには適さないことがよくわかってくる。まず、このウイルスは発症までに最大で12日程度の潜伏期間があり、即効性に欠ける。その間敵兵は戦闘を続けるし、感染者の約8割は症状が出ないか軽症で、敵の戦力に決定的打撃を与えられそうにない。また熱への耐性が弱く、爆弾やミサイル弾頭に詰めて敵陣に撃ち込めば爆発の熱で不活性化しそうだ。航空機で散布する場合、自軍の安全性が問題になる。ウイルスで汚染される地域が不明確で、自軍が前進すれば感染する危険が高い。住民や捕虜からも伝染し、自覚症状がない将兵が帰国して本国で大流行を起こす可能性もある。ウイルスを培養し、冷凍などの方法で保管、空軍基地や前線部隊に輸送する際には事故や攻撃に遭っても絶対に漏れないようにする必要がある。基地の司令は、そんな怪しげなものを自隊の弾薬庫に入れたがらないだろう。
このように効果は不確実なうえ、備蓄や使用が厄介で危険なものを兵器に使おうとする軍はまずないだろう。トランプ米大統領とポンペオ長官が口にした「新型コロナが武漢の研究所から発生した証拠」は、今なお示されていない。それどころか、4月30日には米国の16もの情報機関を統括する国家情報長官室が「(新型コロナは)中国が起源ではあるが、人工的なものでも遺伝子組み換えでもないとの科学的総意に同意する」との声明を出している。
また米国制服軍人のトップ、統合参謀本部議長マーク・ミリー陸軍大将も4月14日、「米国の情報活動によるとこのウイルスは自然発生した可能性が高い」と明言。5月5日には「発生源は依然不明だ」と述べ、大統領らの「証拠がある」という発言をはっきり否定した。
細菌、ウイルスなどを使う生物兵器は核兵器、化学兵器と並び「大量破壊兵器」と呼ばれるが、実は軍の制式兵器として採用されたことはない。先に述べた信頼性と安全性に欠けるためだろう。生物兵器禁止条約は冷戦中の1972年に米国、ソ連が進んで調印し、75年に発効した。一方、化学兵器禁止条約は冷戦後の93年に調印され97年発効、核兵器禁止条約は2017年に調印されたが核保有国やNATO諸国、日本などは不参加でいまだに発効していない。有効な兵器ほど、保有国が放棄したがらないことが読み取れる。細菌やウイルスの研究、培養などは防疫や治療のために必要だが、生物兵器の研究開発と区別しにくい。それは米・英が03年、「大量破壊兵器を製造中」としてイラクを攻撃し、8年9カ月後に撤退したイラク戦争の原因となった。そのような愚行を繰り返さないためには、加藤勝信厚生労働相が5月19日のWHO(世界保健機関)総会で求めた「公平で独立した包括的な検証」が行われるよう、日本は一切の忖度を排して協力するべきだろう。(軍事ジャーナリスト・田岡俊次)※AERA 2020年6月1日号
武漢肺炎ウイルスが「完成した細菌兵器」とは、誰も断言して居るまいに。
上掲AERA(*1)記事で田岡氏が断定断言しているのは「武漢肺炎ウイルス(新型コロナウイルス)は、完成し実用化した細菌兵器と見るには、あれこれ無理がある」という指摘でしか無い。
「武漢肺炎ウイルス(新型コロナウイルス)が、未完成の、実用化以前の細菌兵器である」可能性、或いは「欠陥細菌兵器である」可能性は、否定も肯定もしていない・・・所か、左様な可能性には言及すらしていない。
ま、些か邪推を巡らすならば、AERA誌だか田岡氏自身だかの意図/意向は「武漢肺炎ウイルス(新型コロナウイルス)細菌兵器設の否定」にあり、その為に書いた記事なので、「未完成の、実用化以前の細菌兵器である」可能性や「欠陥細菌兵器である」可能性は、故意にないし無意識に「無視された」のであろう。
つまりは「朝日印の軍事ジャーナリスト」だけに「朝日的発想」から抜け出せない、ないし「朝日的発想」に追従しているのであり、意識して「追従している」のならば未だしも、「朝日的発想から抜け出せない」軍事ジャーナリストってのは、軍事ジャーナリストとしては欠陥品だろう。
つまりは「朝日印の軍事ジャーナリスト」だけに「朝日的発想」から抜け出せない、ないし「朝日的発想」に追従しているのであり、意識して「追従している」のならば未だしも、「朝日的発想から抜け出せない」軍事ジャーナリストってのは、軍事ジャーナリストとしては欠陥品だろう。
ああ、「朝日的発想に意識して追従しているの」のでも、ジャーナリストとしては欠陥品だぞ。ジャーナリストの、ジャーナリズムの本懐は、不偏不党の報道にあり、忖度やプロパガンダとは無縁、否、対局にある・・・筈だ。
どうも田岡氏は、朝日出身の「軍事ジャーナリスト」であるから、「ジャーナリズムとは無縁」って可能性が、相当に高そう、なのであるが。
- <注記>
- (*1) って事は、朝日系列でも「二軍」ってこと、なのだろうけれど。