徹頭徹尾下らぬ社説ー【朝日社説】桜を見る会 首相の説明 破綻明らか

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 社説なるモノが、「新聞社としての、公式公的な主張・論説」であるというのは、多分「社説の定義」であり、新聞社が社説なるモノを掲載する様になって以来変わることの無い、「万古不易永遠不滅普遍不朽の真理」と言うと大仰すぎるが、「社説始まって以来の事実」であろう。
 
 しかしながら、「昔陸軍、今新聞」なんて喩えも何処へやら。「新聞の権威」下落と共に「社説の権威」も下落するのが道理、と言うモノではあるが・・・下掲朝日社説なんて読むと、「新聞の権威が下落したから、社説の権威も下落した。」のではなく、「社説が堕落したから、新聞の権威が失墜した。」のではないか、と思えてくるぞ。
 
 即ち、「社説の堕落は、”新聞の権威下落”の、結果ではなく、原因・」と。
 まあ、「新聞の権威」なんざぁ、私(ZERO)の中では、とうの昔に「地の底の果ての更に下」まで、失墜しているのだがね。
 

【朝日社説】桜を見る会 首相の説明 破綻明らか

桜を見る会 首相の説明 破綻明らか
2020年2月23日 5時00分
 
【1】 安倍首相の説明と食い違う事実がまた明らかになった。問題はないと強弁するためのつじつま合わせの破綻(はたん)は、もはや明らかだ。一国の政治指導者の言葉の信が問われる、深刻な事態と言わざるを得ない。
 
【2】 首相をはじめとする政治家が推薦した「桜を見る会」への招待者は、会の趣旨にふさわしい「功績・功労」があったのか。首相はこれまで「内閣府で最終的にチェックしている」と答弁してきた。しかし、複数の政府関係者が、朝日新聞の取材に対し、「政治枠」は事実上ノーチェックだったと認めたのだ。
 
【3】 招待者は第2次安倍政権下で膨れあがり、首相の地元事務所が後援会関係者に幅広く参加を募っていた。それでも首相は、内閣府のチェックを根拠に、公的行事の私物化との批判をはねつけてきた。証言通りであれば、首相の説明は言い逃れに過ぎなかったことになる。
  • ⇒ そりゃ「事実上ノーチェックとした、内閣府の責任」という可能性は、どうして無視出来るのかね?「内閣府の責任」とすると「安倍首相の説明が、破綻しないから」かね?
  •  だとしたら、目的は「安倍首相の説明破綻」であって、「内閣府ノーチェック」は、タダの言いがかりだね。
 
【4】 桜を見る会の前夜祭をめぐる首相とホテル側の説明の食い違いも決着していない。
 
【5】 明細書は示されず、費用は参加者個人が支払ったという首相に対し、ホテル側は明細書を発行しないことはなく、代金は主催者からまとめて受け取るなどと、野党議員の質問に答えた。
  • ⇒ 斯様な場合、「野党議員の質問に対するホテル側回答」なんて伝聞情報に任せきりにせず、独自にホテル側を取材し「裏を取る」のが、報道機関としての責務ではないのかね?産経新聞はそうしているようだが、朝日は「鵜呑みにして無批判無検証で済ます」のかね?
【6】 整合性を問われた首相は、先方に確認した結果として、ホテル側の説明はあくまで「一般論」と釈明したが、その際、ホテル側が言っていない「営業の秘密に関わる」などの文言を加えていたことが後で明らかになる。自らの主張を補う脚色をしたと疑われても仕方あるまい。
 
【7】 その後の首相は、記者団の問いかけに、素っ気なく「国会で答弁した通りだ」と繰り返すだけ。菅官房長官は国会での野党の追及に「首相が答弁したことが正しい」と色をなした。謙虚に自らを省みることなく、正当化に躍起になるのは、この政権で繰り返されてきた光景だ。
 
【8】 ホテル側への自民党の対応も見過ごせない。党内から「もう使わない」との声があがり、森山裕国会対策委員長は、ホテルの関係者が「ご迷惑をかけている」と党本部を訪ねて来たことを、わざわざ記者団に明らかにした。口封じの圧力と受け止められないか。
 
【9】 桜を見る会だけにとどまらない。東京高検検事長の定年延長やカジノ汚職など、政権をめぐるさまざまな問題の解明が進んでいないというのに、政権与党は予算案の早期の衆院通過をめざし、次々と審議日程を決めている。
 
【10】 このままでは、行政をチェックすべき立法府の役割は果たせない。これほどずさんな政府の答弁を、決してうやむやに終わらせてはいけない。
  • ⇒ 「決してうやむやに終わらせては鳴らない。」で。朝日は何をするの?「野党頑張れ!」と応援し、「アベがワルい!!!」と喚くだけかね??
 

「安倍政権打倒が、朝日の社是」って噂を、大いに説得力あるモノとする社説だね。

 タイトルにもしたが、「中身の殆ど無い社説」だな。「首相の説明 破綻明らか」なんてタイトル付けている癖に、「首相説明破綻の例」は2例上がるだけで、どちらもロクなものじゃぁない。まあ、一つずつ順番に見ていこうか。
 

被忖度者有罪説【パラグラフ1】~【パラグラフ3】

 タイトルにもしたが、「中身の殆ど無い社説」だな。「首相の説明 破綻明らか」なんてタイトル付けている癖に、「首相説明破綻の例」は2例上がるだけで、どちらもロクなものじゃぁない。まあ、一つずつ順番に見ていこうか。
 
 前半で取り上げられいる「首相説明破綻の例1」は、桜を見る会出席者を、首相は”内閣府がチェックした”と説明するが、内閣府が”事実上ノーチェック”と認めたから、首相説明破綻だ!と言う主張な訳だが・・・「”内閣府がチェックした”とする首相説明」と「”事実上ノーチェック”と認めた内閣府」を以て「首相説明破綻」と断定断言するのは、短絡飛躍が過ぎるというモノだ。突っ込みにも入れた通り、「内閣府の無責任=チェック機能不全」である場合、「内閣府にチェックを依頼した安倍首相」には、何ら落ち度や責は(普通に考えれば)生じず、安倍首相説明は破綻しない。
 
 「破綻しない、可能性がある/残る」以上、「破綻明らか」というのは、断言断定が過ぎよう。
 
 朝日のことだから、内閣府が首相を忖度して”事実上ノーチェック”としたのだから、首相の責任だ!!!ぐらいの「カケ問題」論法を使いそうだが、「忖度して不正・不平等を働いた」場合、その責が(忖度して不正・不平等を働いた者、ばかりではなく)「忖度された者にも及ぶ」と言うのは、一体、何法の何罪なんだね??
 
 私(ZERO)は理系の人間で、法学は、教養としてかじった程度の、法律についてはずぶの素人だが、「忖度されて行われた犯罪・違法・不正の責を、忖度された者が、”忖度された”だけでも負う」なんて法律なり法解釈なり法理論なりが「現代日本の主流」だったら、驚天動地の驚きだぞ。
 
 まあ、「日本国憲法には”改憲してはいけない”絶対不可侵聖域がある」というのが「日本憲法学界の定説(*1)」だそうだから、そんな「被忖度者有罪説」が、ヒョッとして「現代日本では主流」ないし「近い将来、日本の主流となる」可能性を考えるべきなのかも知れないが・・・とてもじゃぁないが、現実的とは思えない。
 
 権力者、為政者なんてのは「権力を持っている」のだから、「忖度される可能性」は常にあり、その可能性をどうやったって「減らす」ぐらいは出来ても「なくせる」なんて、全く思えない。

 であるならば、「被忖度者有罪説」に基づけば、権力者・為政者はありとあらゆる違法・犯罪・不正によって「忖度されただけで有罪」とされる可能性がある。
 
 その違法・犯罪・不正が「忖度されたことによって為された」ならば、「被忖度社有罪説」に基づき「忖度されただけで有罪」とされる可能性がある、からである。
 
 そうなると・・・誰が権力者・為政者なんて「割の合わない地位」を引き受けるだろうか。而して「誰も権力者・為政者にならない/なりたがらない」状態が、どれほど続くというのか?それは明らかに、亡国への道であろう。
 
 以上の通り想像空想思いを巡らせば、「被忖度者有罪説」というのは、学説やイデオロギーとしては一定の価値があるのかも知れないが、現実性・実用性は全く無い。
 
 まあ、「安倍政権打倒のための屁理屈=イチャモン」と考えるのが、妥当だろうな。
 
  • <注記>

  • (*1) 「日本憲法学界の定説」としては、「ありそうなことであり、あっても構わない。」が、左様な「日本憲法学界の定説」を以て「改憲範囲を制限する」なんて実害は、言語道断だな。
  •  「日本国憲法に、変えてはいけない部分があり、それは此処だ。」と決定出来るのは、国会の改憲議論の中であって、断じて憲法学会ではない。
  •  而して、戦後この方「日本国憲法の、変えてはいけない部分」なんて国会改憲議論はされていない現時点に於いては、「憲法総取っ替え」を含む改憲議論が、可能なはずだ。この点に於いて、憲法学会の学説も定説も、何の意味もない、と断言し、宣言する。 
 

報道機関としての致命的怠慢【パラグラフ4】~【パラグラフ8】

 第2の(そして最後の)「首相説明破綻事例」は、桜を見る会前夜祭開催場所となったホテルの領収書」なのだが、「首相説明と、野党議員(*1)がホテルに聞いた事とが、食い違うから、首相説明破綻だ!!ってロジック/主張、な訳だが・・・既に突っ込みを入れたところだが、このロジック/主張は、新聞社が報道機関の端くれであり、社説が新聞社の主張であると考える限り、「新聞社の存在理由にも関わる”欠陥”がある」と言えよう。
 
 即ち、「朝日新聞が、ホテル側の取材/裏とりをしていない」と言う、「新聞社の存在理由にも関わる”欠陥”」である。
 
 或いは、もっと穿った見方をするならば、「朝日新聞は、ホテル側の取材・裏取りをしていながら、不都合なので触れていない」可能性もある。
 
 朝日新聞が「ホテル側の取材/裏とり」を実施したか否かは、不明だが、「安倍首相説明破綻説」には与していないらしい産経新聞はこれを実施した、らしい。
 
 上記見出しの産経記事は、
 
> 産経新聞は、参加者が保管していた領収書を確認した。
 
と冒頭で断言し、領収書の写真も掲載している。宛名の「上様」、金額「5000円」、日付、ANAホテルの社名などが、写真から確認出来る。
 この産経記事を「捏造」ないし「虚報」或いは「誤報」と断定しない限り(*2)、上掲朝日社説の「安倍首相説明破綻説」の片方は、成立しないな。
 
 而して、左様な「産経新聞記事が捏造・虚報であること」が未だ証されていない現時点では、上掲朝日社説の「安倍首相説明破綻説」の片方は、成立していない。
 
  • <注記>

  • (*1) その野党議員が、あ・の・辻元議員だって事は、取り敢えずおこう。 
  •  
  • (*2) 【歴史的補遺】随分前になるが、朝日新聞が「旧日本軍が中国で毒ガスを使用した写真」ってのを記事で報じた。「旧日本陸軍の、通称「アカ弾」、ジフェニル”ナントカ”と言う毒ガスに違いない。」という「専門家」のコメント付きで、だ。
  •  さて、高校程度の化学の知識があれば判ることだが、「ジフェニル”ナントカ”」が気体ならば、余程高温(絶対温度で倍以上。300℃では全然足らない。)に熱しない限り「空気よりも重い」。
  •  ある程度戦史(ないし化学)の知識がないと判らないことだが、「野戦の毒ガス戦では”空気よりも重い毒ガス”でないと、役に立たない。」また、「空気よりも軽い毒ガスなんてのは、一酸化炭素ぐらいしかない。」
  •  で、朝日が報じた「旧日本軍の毒ガス使用写真」では、野外で「毒ガス」らしい煙の柱が、モクモクと天に向かって立ち上っている。これが「空気より重い」訳が無いし、それ以上に「野戦の毒ガス戦として、役に立たない。」
  •  同じように産経が考えたかどうかは不明だが、産経はこの写真の出所となった写真集を突き止め、そのキャプションに「渡河作戦前に部隊の集結を隠すため煙幕を張っているところ」というのを確認した上、写真撮影したカメラマンまで突き止め、その証言を得て記事として、報道機関として当然の責務ながら、朝日にその見解を質した。
  •  産経の質問に答えた朝日の曰く。「旧日本軍が中国で毒ガスを使用したのは事実だから、問題ない。」と言う、報道機関としては目を疑う/耳を疑う様な「回答」だった。(これも、産経の記事となり、報じられた。)
  •  「明日の朝日新聞の一面トップ写真は”ナポレオン、モスクワ入城”で、明後日は”モーゼ、エジプトを脱出”に違いない。勿論両方とも、総天然色のカラー写真だ。」とは、当時思い付いた冗句だが、決して笑えない。
  •  朝日はあの頃と、全く変わっていないようだな。そう言えば「慰安婦強制連行説」を朝日がでっち上げたのも、その後のことだもんな。 
 
 

【産経】ANAホテル領収書 桜夕食会の宛名は「上様」 首相答弁と一致
2020.2.21 17:55政治政策

平成26年の桜を見る会前日に安倍晋三首相の後援会がANAインターコンチネンタルホテル東京で開催した夕食会の領収書(一部画像処理しています)
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 「桜を見る会」前日に安倍晋三首相の後援会が主催した夕食会に関し、会場となったANAインターコンチネンタルホテル東京(旧全日空ホテル)が発行したとする領収書を参加者が実際に受け取っていたことが21日、分かった。宛名は「上様」と記され、首相の国会答弁と一致している。
 産経新聞は、参加者が保管していた領収書を確認した。ANAホテルが会場となったのは平成25、26、28年の夕食会。確認したのは26(2014)年の領収書で、桜を見る会前日の「’14・4・11」との日付が記されている。宛名欄には「上様」、金額は「5000円」で、「夕食懇談会として」となっている。
 係名や「通し番号」が書かれ、支払い済みを示す赤色のスタンプも押されている。参加者は取材に「会場で会費を支払い、首相の事務所職員からホテルの領収書として渡された」と話している。
 野党議員は17日の衆院予算委員会で「宛名が空欄のまま発行することはない」などとするホテルの見解を示し、首相の答弁と矛盾すると追及。首相は「宛名は空欄」と説明してきたが、17日は「上様」の可能性に言及した。ホテル側も取材に「上様で発行することはあった」と回答した。
 今回確認した領収書について、ANAホテル広報担当者は「お客さまのプライバシーを尊重し、また日本の法律に従い、守秘義務を順守いたしております。つきましては、ホテルのプライバシーポリシーに準じ、お問い合わせをいただいた内容につきましては一切、情報開示することはできかねます」と回答した
 

他力本願的結論【パラグラフ9】~【パラグラフ10】


 以上二例の安倍首相説明の破綻・・・と言うよりは、「安倍首相説明破綻説の破綻」としか、私(ZERO)には思われないのだが・・・に基づく「結論」が、最後の2パラグラフである。
 
 しかし、ラス前の【パラグラフ9】では桜を見る会だけではない!として他にもある解明すべき問題として東京高検検事総長の定年延長やカジノ汚職など」を挙げている・・・このチョイスは「安倍首相支持率のマイナス要因となり得るモノを選んだ」と考えると、得心が行くだろう。

 武漢肺炎(新型コロナウイルス)対策や、それに伴う経済対策などでは「ヘタすると安倍政権の支持率アップ要因となってしまう」と、朝日が考えたであろう事は、想像に難くない。

 だが、それらを差し置いて「あくまでもスキャンダル追求!!!」ってんだから、余程おめでたく出来ている・・・と言うより「中国への忖度」だろうな。
 
 で、最後の【パラグラフ10】は・・・野党は追及がんばれ!が、結論、らしい。
 
 即ち、「安倍首相説明の破綻」と大上段に振りかぶっての結論が、あ・の・野党の、あ・の・「追求」に対する期待であり、「期待だけ」である、らしい。
 報道機関としてはもちろんのこと、「安倍政権打倒を目指す倒閣運動」としても、無能と怠慢の極致なのではなかろうか。