検証/中央日報の言う「難癖」-【中央日報】「サリンガス・VX・・・嫌韓あおる日本メディアの「難癖祭り」 」


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 下掲の中央日報記事は、「サリンガス・VX・・・嫌韓あおる日本メディアの「難癖祭り」 」と銘打った、中央日報の署名記事であり、其れも「経済政策チーム記者」ってそこそこの肩書きをお持ちの記者の手によるモノだ。
 
 まあ「チーム記者」って事は、「チームの中では下っ端」って事かも知れないが。
 
 今回はチョイと趣向を変えて、下掲記事に掲載際された「日本メディアの難癖」について、
 
<視点1> それは、本当に「日本が韓国に対して着けた難癖」か?:
 
と言う点と、
 
<視点2> それは、「日本が韓国に対して輸出優遇措置を再開する」理由となるか?
 
と言う点で、評価してみよう。
 尚、「難癖」の定義は、下掲記事の冒頭近くにある
 
> 根拠の無い指摘を「難癖」という
 
を採用することとするが、これは<視点1>の正否を見るための基準歳、先ずは下掲記事が「日本を非難批判する根拠」を「中央日報の言う”難癖”」として抽出しよう。
 
 

【中央日報】「サリンガス・VX・・・嫌韓あおる日本メディアの「難癖祭り」 」
【現場から】サリンガス・VX…嫌韓あおる日本メディアの「難癖祭り」

2019年07月12日09時39分
[? 中央日報/中央日報日本語版]
 
  我々は根拠のない指摘を「難癖」という。日本の一部マスコミが相次いで韓国に難癖をつけるにあたり、そうでなくても冷え込んでいる韓日関係をますます悪化させている。冷静に解決方法を探るべき状況で、むしろメディアが感情消耗をあおる様相だ。
 
  民間放送フジテレビは今月10日、「韓国政府が、北朝鮮が金正男(キム・ジョンナム)を暗殺する時に使ったVX神経ガスの原料と核兵器開発に使うフッ化水素を密輸出した」とし「韓国が武器に転用できる戦略物資を密輸出した事例が4年間で156件に達する」と報じた。
  フジテレビが「単独入手」したかのように報じた根拠は、産業通商資源部が5月に国会に提出した資料だ。韓国政府が密輸出をあらかじめ摘発して遮断するか、後で回収したものを「透明に」国際社会に公開した内容だ。報道の「主語(韓国政府)」と「動詞(密輸出)」が間違っていたといえる。産業通商資源部の朴泰成(パク・テソン)貿易投資室長は「摘発件数が多いという理由で問題を提起するなら、(摘発件数が最も多い)米国の制度を信頼できないということになる」と指摘した。
 
  これに先立ち、国営放送NHKは9日、「化学兵器のサリンなどに転用される可能性もあるにもかかわらず、一部の韓国企業が発注先の日本企業に急いで納入するよう迫ることが常態化していた」と報じた。だが、日本から輸入するエッチングガスは「高純度(99.999%)」だ。化学武器は「低純度(純度97%前後)」でも十分に作ることができる。高価で手に入りにくいうえ、輸出入通関も難しい高純度エッチングガスを化学武器づくりに使う理由がない。
  その上、サリンガスがいかなる毒性物質なのか。1995年東京地下鉄駅で起きたオウム真理教のテロに登場して日本人にとって「トラウマ」として残っている。日本メディアが国内世論戦に使おうとサリンガスまで引き合いに出したという指摘が出る理由だ。
 
  極右指向産経新聞はさらに語気の強い主張を掲載している。8日の社説では「(安倍首相は)外交的配慮よりも英霊や遺族へのおもんぱかりが先であってほしい」としながら「参拝を再開してもらいたい」と主張した。さらに大きな問題は、日本メディアの「難癖つけ」式報道を安倍首相や日本の高位官僚がそのまま反復再生産しているという点だ。
 
  メディアにも国籍がある。しかし各自が国益を追求しても、事実(ファクト)に基づいた報道で両国が互いに資する最善の道を探さなければならない。「フェイクニュース」で嫌韓感情をあおっていては、良心ある日本人はもちろん国際社会からの信頼も得ることはできない。これはいらぬ難癖ではない。
  キム・ギファン/経済政策チーム記者
 

抽出「中央日報の言う”難癖”」=上掲記事が日本メディアを非難批判する理由


 以下の通り「中央日報の言う”難癖”」=「上掲記事が日本メディアを非難批判する理由」を抽出した。例によって【】は上掲記事のパラグラフ番号である。
 
(1)フジテレビが「武器に転用できる戦略物資(フッ化水素など)の韓国の密輸出事例が4年間で156件」と報じたが、
 これは「韓国産業通商資源部の資料」に基づいており、「韓国が密輸摘発した件数」であるから、
 「韓国政府の輸出管理が信用できない」根拠とはならないのに、
 「韓国政府の輸出管理が信用できない」かの如く報じるのは、
 フジテレビの「難癖」だ。  【1】【2】【3】
 (初っ端からチョイと手こずったが、こう言う事、だよなぁ。)
 
(2)NHKが「エッチングガスは化学兵器サリンに転用される可能性がある」と報じたが、日本が韓国へ輸出したのは高純度エッチングガスであるのに対し、化学兵器サリンに必要なのは低純度エッチングガスであるから、「化学兵器サリンに転用される可能性がある」と報じたのは「難癖」だ。  【4】  
 (どうしてこう、チョウセンジンの頭の中ってのは、拗くれているんだろうね。)
 
(3) 化学兵器サリンは地下鉄サリン事件を想起させる。 【5】
 ( これを「難癖」に数える緒は相当に無理があるが、「日本メディア批判の根拠にしている」ので、あげることにした。 )
 
(4) 産経社説は「安倍首相の靖国参拝再開」を求めた。【6】
 (「日本メディア批判の根拠にしている」ので、これもあげたが・・・)

 

(1)フジテレビが「武器に転用できる戦略物資(フッ化水素など)の韓国の密輸出事例が4年間で156件」と報じたが これは「韓国産業通商資源部の資料」に基づいており、「韓国が密輸摘発した件数」であるから、「韓国政府の輸出管理が信用できない」根拠とはならないのに、「韓国政府の輸出管理が信用できない」かの如く報じるのは、フジテレビの「難癖」だ。  【1】【2】【3】


 先ずフジテレビが「独自入手した資料」が「韓国通商資源部が国会に提出した資料」と明記して報じた点は、誉めるべきだろう。
 また、「韓国政府が密輸出した事を示す資料では無い」と言うのも、上掲記事で中央日報の言う通りであり、「韓国政府が密輸出した」とするフジテレビ(*1)は「根拠の無い指摘=難癖」とは言えるだろう。
 
 何しろ、「4年間で156件に達する密輸摘発件数」は、韓国政府自身が認めた数字なのだから、な。
 
 だが、「密輸摘発件数」については、一般的には「両義的な解釈が成り立つ」事を、上掲中央日報記事は(恐らくは敢えて)無私な石極めて軽視している。
 
 例えば、一寸極端な例だが「密輸摘発件数が0件」だったとしよう。斯様な状態は「完璧な貿易管理がなされ、密輸が一切無い」とも解釈しうるが、逆に「貿易管理が全くなされず、誰も摘発されず、密輸し放題」とも解釈しうる。更には「本来貿易を管理し、密輸を摘発すべき政府が密輸をやっている」という解釈も、排除すべきでは無かろう。
 
 「4年間で156件の密輸摘発件数」は「韓国政府が(少なくとも一応)貿易管理を実施している」証左ではあろうが、この「4年間で156件」が「密輸の全てであり、韓国政府は密輸の全てを摘発した」と考えるのはチョウセンジン並みの法螺吹きぐらいだろう。
 
 「摘発漏れで実施されてしまった密輸」は「他にもある」と考えるのが当然で、「摘発された密輸件数」の多寡や「貿易管理に如何に真摯に韓国政府が取り組んだか」は「密輸摘発件数」で単純に決まるモノではあるまい。「日頃の行い」「政府の信用/信頼」と言った複数のパラメータで決まる。
 
 従って、「4年間で156件の密輸摘発件数」のみを以て「韓国貿易管理を批判する」のは、「難癖」とは言わぬまでも「補足説明の必要がある」だろう。
 
 だが、「日頃の行い」「政府の信用/信頼」と言った複数のパラメータを考えると・・・私(ZERO)なんぞは断然「韓国政府の貿易管理を疑う」方に軍配をあげるね。
 
 であるならば、当然「密輸摘発件数」に(一つの)端を発する「韓国政府の貿易管理に対する日本の疑義」には相当な説得力があり、「日本の韓国に対する輸出優遇措置」は「停止されて当然。再開する理由は無い。」のである。
 
 
  • <注記>
  • (*1) 左様に報じたのが、事実であるならば 

(2)NHKが「エッチングガスは化学兵器サリンに転用される可能性がある」と報じたが、日本が韓国へ輸出したのは高純度エッチングガスであるのに対し、化学兵器サリンに必要なのは低純度エッチングガスであるから、「化学兵器サリンに転用される可能性がある」と報じたのは「難癖」だ。  【4】  

 有り体に言って、これで「難癖=根拠の無い指摘」と主張できて仕舞うのだから、ある意味チョウセンジンってのは「頭が良い」のかも知れないな。「詭弁を弄する」以外には役に立ちそうにない「頭の良さ」だが。

 だが、その「頭の良さ」も、根源的なところで抜けている。「日本産の高純度エッチングガスから、化学兵器製造に使う低純度エッチングガスを作るのは、簡単だ(*1)。」という自明と言って良い程明らかな事実と、一般論として「低純度エッチングガスの用途を高純度エッチングガスで代用することは、可能なことが多い(逆は、一寸無理だが)」と言う妥当な推論が、上掲中央日報記事からはすっぽり抜け落ちているのである。
 
 その抜け落ちてしまった事実と推論に基づけば、NHKの「化学兵器サリンなどに転用される可能性がある」との報道は、十分根拠のある指摘である。
 逆に、上掲中央日報記事の「兵器原料として必要なエッチングガスは、日本産エッチングガスのような高純度である必要は無いから、日本産高純度エッチングガスは兵器原料とならない」という主張は、詭弁通り越して詐欺に近い「殆ど根拠の無い指摘」であり、「ほぼ難癖」と断定できよう。
 無論、十分な正当性を持つNHKの報道は「日本の韓国に対する優遇措置」を「止める/止めたままにする」理由には十分なるが、「再開する理由」には全くならない。
 
  • <注記>
  •  
  • (*1) 適当な混ぜ物をするだけで良い。韓国所か、北朝鮮でも、可能だろう。 
 

(3) 化学兵器サリンは地下鉄サリン事件を想起させる。 【5】

 機械的に行こうか。これは「韓国に対して何も指摘していない」のだから「根拠の無い指摘」=「難癖」には、なりようがない。当然、「日本政府が韓国の優遇措置を再開する」理由にもなりようが無い。
 
 

(4) 産経社説は「安倍首相の靖国参拝再開」を求めた。【6】


 これも機械的に行こうか。これは「韓国に対して何も指摘していない」のだから「根拠の無い指摘」=「難癖」には、なりようがない。
 と言うか、「何故ここで、産経社説の安倍首相靖国参拝待望論批判が登場するのか、サッパリ判らない。「日本メディア批判繋がり」では辛うじてあるが、貿易は全く関係ないし、韓国は「首相靖国参拝を韓国は批判する」って一点で関わるだけだ。
 これが「火病」と言う奴、かな。
 
 

で、これが中央日報経済政策チーム記者様の、署名記事。繰り返す。署名記事、である。

 社説では流石に無いが、、「日本マスコミの一部は、韓国に対する”難癖”を連発して嫌韓を煽っている」と報じる、報道記事、らしいのである。
 
 終わってるな。少なくとも、中央日報は。多分、韓国も。
 
 朝敵朝鮮、滅すべし。