応援いただけるならば、クリックを⇒ https://www.blogmura.com/

 知っている人以外は誰も知らないだろうが(って事は、大半の人は知らないって事だな。)、私(ZERO)は此処一年ほどの朝日、毎日、東京新聞の改憲に関する社説を少なくとも一読し、その多くには反論ないし批判する記事を弊ブログにアップしている。
 
 その結果、「我が国に数多おり、特にマスコミの過半数を占める(らしい)憲法擁護論者には、真面に憲法を擁護できる奴を見たことがないという状態に至り、斯様な「憲法擁護論者」共を「憲法変えちゃぁいけない教徒」と呼び、嘲笑し、揶揄し、罵倒している。

 左様な訳であるから、「憲法変えちゃぁいけない教徒」と断定した毎日新聞が改憲に関する社説を掲げた、となれば、少なくとも看過はならない。

 ひょっとして、「“憲法変えちゃぁいけない教徒”という断定」を撤回する必要があるのかも知れないしな。

 だ・が・・・・今回は自民党総裁選を題材にしたせいか、一読したぐらいじゃサッパリ論旨がつかめなかった。

 とは言え、「一読したぐらいじゃぁサッパリ論旨がつかめない」と言う事は、私(ZERO)にはまだ無い発想や思考法が背景にある、可能性がある。気を取り直して再読してみたが・・・

【毎日社説】自民総裁選の日程決まる 憲法は政略の道具なのか

【毎日社説】自民総裁選の日程決まる 憲法は政略の道具なのか
自民総裁選の日程決まる 憲法は政略の道具なのか


毎日新聞2018年8月22日 東京朝刊

【】 自民党総裁選の日程が9月7日告示、20日投開票と決まった。 

【】 安倍晋三首相はまだ出馬を表明していないが、石破茂元幹事長との一騎打ちを想定し、憲法改正の争点化をめぐるさや当てが始まっている。 

【】 首相は先週、地元・山口県で講演し、秋の臨時国会への改憲案提出を目指す考えを示した。

 【】 現行の憲法9条1、2項を維持したまま自衛隊の存在を明記する首相方針に石破氏は反対し、9条2項を削除して自衛隊を軍隊と位置づけるよう主張している。 

【】 首相は講演で「いつまでも議論だけを続けるわけにはいかない」と強調した。総裁選で石破氏に勝つことで党内の9条論争に決着をつけ、総裁3期目の最優先課題として改憲を進めたい意向のようだ。 

【】 ただ、自民党の憲法改正推進本部が3月の党大会前にまとめた4項目の改正案は急ごしらえの粗さが目立つ。特に9条は集団的自衛権の全面行使に道を開くとも読み取れるため、さらに精緻な議論が必要だ。 

【】 それでもあえて首相が総裁選の争点化を狙うのは、その方が自身に有利に働くとの算段からだろう。 

【】 石破氏の主張は自民党が2012年にまとめた憲法改正草案に沿ったものだが、連立政権を組む公明党が受け入れられる内容ではなく、国会発議は現実的に難しい。 

【】 石破氏も分が悪いことに気づいているようだ。「憲法改正には国民の深い理解を得る努力が必要だ」と党内議論に時間をかけるよう主張し、決着を急ぐ首相の姿勢を「スケジュールありき」と批判している。

 【】 石破氏の矛盾は、参院選の合区を解消する憲法改正を優先させる案で首相に対抗していることだ。

 【】 自衛隊明記も合区解消も4項目の条文案に含まれる。12年草案にない点も同じなのに、合区解消の方を急ぐ理屈は乏しい。

 【】 石破氏を支持する参院竹下派に配慮しているのだとしたら、石破氏の主張も自己都合だと言わなければならない。 

【】 憲法改正を党是とする自民党の総裁選で、その具体的な進め方が論戦の俎上(そじょう)に載ることは理解できる。しかし、最高法規たる憲法を政略の道具として扱うような姿勢が目立つことには違和感を拭えない。


 「改憲なんかしたくないが、自民党総裁選候補は二人とも改憲を公言しているから、どっちも応援できないじゃないか!!!」って、愚痴かね?


 その矛盾というか、相克は、最後のパラグラフに現れていよう。

1>  憲法改正を党是とする自民党の総裁選で、
2> その具体的な進め方が論戦の俎上(そじょう)に載ることは理解できる。
3> しかし、最高法規たる憲法を政略の道具として扱うような姿勢が目立つことには違和感を拭えない。

 で、上記3>はタイトルの憲法は政略の道具なのか」とも通底している。

 が・・・正に上記1>~2>で毎日新聞当該社説も認めるとおり、「憲法改正を党是とする自民党の総裁選」なのだから「改憲の進め方」に焦点が当たるのは理の当然。況んや、正に上掲毎日社説が認めるとおり、現職にして最有力候補の安倍首相が「三選後の速やかな改憲」を公言しているのだ。これに対し対抗馬の石破氏が反応するのも、欠伸も出ないぐらいに理の当然だ。

 そんな「理の当然の連鎖」=論理的帰結である現状に対して、憲法は政略の道具なのかだの違和感だのを表明する、だけの社説。

 いやしくも「憲法擁護論者」であるならば、憲法を擁護する理由を説いて自民党総裁選両候補に対し「改憲なんてするな!!」と糾弾しそうなモノだが、そんな様子は欠片もない。

 そりゃそうだな。衆院選挙で「憲法変えちゃぁいけない教徒」が衆院の3分の1以下となって「改憲が現実的」になって以来、数多の「憲法変えちゃぁいけない」社説を掲げながら「真面な憲法擁護論」を一つも出せない毎日新聞(*1)が、今更今頃「憲法を擁護する理由を説く」なんて芸当、出来る訳がない(*2)。

 で、政略の道具なのか」だの「違和感がある」だのの、実に腑抜けたフニャフニャの主張しか、していない。
 そう言う事かね?

 だとしたら、「憲法変えちゃぁいけない教徒」の箸にも棒にもかからない「憲法擁護論」も、「ここに極まった」と言うべきでは無いかな。

 さはさりながら、北朝鮮は滅ぼされるべきである。



<注記>

(*1) 毎日新聞だけではないが。朝日も、東京新聞も、沖縄二紙も、だ。 

(*2) それ即ち、世の「憲法変えちゃぁいけない教徒」共が、「憲法変えちゃぁいけない教徒が衆院議席の3分の1以上を占める」状況に胡座をかいて、「何故、憲法を変えてはいけないか」を議論も思考もして来なかった、知的怠惰と傲慢の証左、なのだが。