そりゃ、普通に考えれば「ヘイト」でしょう―【沖縄タイムス】「「米軍出て行け」は×で「沖縄への中傷」は○? ヘイトスピーチ対策の与党法案」「で、「米軍出て行け」は「ヘイトでは無い」気らしい
①【沖縄タイムス】「米軍出て行け」は×で「沖縄への中傷」は○? ヘイトスピーチ対策の与党法案 https://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=1652252016年4月24日 09:02政治 サクッとニュース(1) 自公両党のヘイトスピーチ対策法案は米軍人も保護の対象となる
(2) 沖縄の人々は「本邦外出身者」ではないため、保護されない
(3) 成立すれば「米軍は出て行け」という訴えがヘイトとされる恐れも
オスプレイの配備に反対する東京行動では、県民の代表に沿道からヘイトスピーチが投げかけられた=2013年1月27日、東京都
【1】 人種や民族への差別をあおるヘイトスピーチ(憎悪表現)対策として自民、公明両党が参院に提出した法案で、米軍人が保護の対象となることが分かった。法案は「本邦外出身者」への「不当な差別的言動は許されない」と宣言する内容。日米地位協定上の特権を持つ米軍人が、マイノリティーである在日コリアンと同様に保護される。一方、沖縄の人々は「本邦外出身者」ではないためヘイトスピーチを受けても保護されない。
【2】 法案は19日に審議入りした。そのまま成立すれば、「米軍は沖縄から出て行け」という訴えが米軍人へのヘイトスピーチとされる恐れがあり、専門家から懸念が出されている。
【3】 法案について、自民党の長尾敬衆院議員(比例近畿)は自身のフェイスブックやツイッターで「沖縄の米国人に対するヘイトスピーチにも関連する」「米国軍人に対する排除的発言が対象」と説明している。
【4】 法案を審議する参院法務委員会が在日コリアンへのヘイトスピーチがあった川崎市を視察したことに関連し、「普天間、辺野古基地のゲート前、地域住民のお声にも耳を傾けてください」と求める書き込みもあった。
【5】 本紙の取材申し込みに対し、長尾氏の事務所は「どなたの取材も遠慮している」と応じなかった。長尾氏は昨年、自民党の「文化芸術懇話会」で沖縄メディアについて「左翼勢力に完全に乗っ取られている」などと発言し、党から厳重注意を受けた。
【6】 与党のヘイトスピーチ対策法案は、表現の自由との兼ね合いから罰則を設けていない。旧民主党など野党も昨年5月に対策法案を参院に提出し、継続審議になっている。国籍を問わず「人種等を理由とする不当な行為」を「禁止」する内容で、やはり罰則規定のない理念法になっている。(北部報道部・阿部岳)
「米軍出て行け」は○(違反では無い)とする罰則付きヘイトスピーチ対策法を求める傲岸
いやまあ、章題の様には上掲沖縄タイムス記事は「文字として書いていない」のであるが・・・
何しろ上掲記事冒頭で…
1〉 人種や民族への差別をあおるヘイトスピーチ(憎悪表現)対策として
2〉自民、公明両党が参院に提出した法案で、
3〉米軍人が保護の対象となることが分かった。
2〉自民、公明両党が参院に提出した法案で、
3〉米軍人が保護の対象となることが分かった。
…「分かった」って事は、それまで「分からなかった」訳だ。少なくとも沖縄タイムス記者には。それ即ち、「人種や民族への差別をあおるヘイトスピーチ(憎悪表現)対策の対象に、米軍人は含まれない」と言う前提ないし思い込みがあった、と言う事であり…それ即ち「米軍人に対する差別意識の自白」ではなかろうか。
そりゃ、ま、沖縄二紙と来た日には、米軍人に対する差別意識むき出しの、「ヘイトスピーチ」ならぬ「ヘイト記事」を数多垂れ流し、逆に「反米軍」となればテロ行為も容認どころか称賛してしまう「米軍・米軍人差別」を大いに発揮しているから、「人種や民族への差別をあおるヘイトスピーチ(憎悪表現)対策の対象に、米軍人は含まれる」と言うのは、さぞや都合が悪かろう。またそれ故に、「人種や民族への差別をあおるヘイトスピーチ(憎悪表現)対策としての自公法案」も、煙たい/邪魔に感じるのであろうさ。
実に解り易い沖縄タイムス社説 社説[ヘイトスピーチ法案]修正で実効性を高めよ
②【沖縄タイムス社説】[ヘイトスピーチ法案]修正で実効性を高めよ2016年4月25日 05:00 注目 社説【1】 特定の人種や民族に過激な言葉を浴びせ、差別をあおるヘイトスピーチ(憎悪表現)。国会で、ヘイトスピーチを抑止するための与党案と野党案が出そろい審議に入っている。立法に向けてやっと重い腰を上げた。≫「米軍出て行け」は×で「沖縄への中傷」は○? ヘイトスピーチ対策の与党法案
【2】 野党の旧民主、社民などは昨年5月に共同提出。与党の自公は今月に提出した。
【3】 与党の「本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた」法律案。「本邦外出身者」とは、日本以外の国の出身者やその子孫で、適法に居住している者のことだ。
【4】 法律案では、日本以外の出身者らに「差別意識を助長する目的で、公然と生命、身体、自由、名誉、財産に危害を加える旨を告知する」ことなどを不当な差別的言動と定義。国や自治体に、相談体制の整備、教育、啓発活動などを求める。憲法が保障する「表現の自由」を尊重し、禁止や罰則の規定を盛り込まず「理念法」にとどまっている。実効性が保てるかが課題だ
【5】 一方、野党の「人種等を理由とする差別の撤廃のための」法律案。ヘイトスピーチを「人種等を理由とする差別」と定義し、インターネットを通じて行われる差別にも広げているのが特徴だ。
【6】 実態調査のため、有識者で構成される審議会を内閣府に設置することも盛り込んでいる。実効性を担保するため「差別の禁止」規定に踏み込んでいるが、罰則は設けていない。こちらも理念法である。
【7】 禁止規定は、捜査当局の恣(し)意(い)的(てき)な解釈によって、正当なデモや集会にまで取り締まりの対象が広がらないかどうか、懸念が残る。
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【8】 与党案で気になることがある。「本邦外出身者」という表現である。与党案をSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)で解説している自民党議員が、米国軍人に対する排除的発言も対象となる、との趣旨の話を発信しているからだ。辺野古新基地建設問題などが念頭にあるようだ。そもそもヘイトスピーチはマイノリティーに対するものだ。米軍人は日米地位協定によって特権的な地位を与えられ、マイノリティーでもない。
【9】 与党の法案にその意図が隠されているのであれば、憲法で保障された「表現の自由」に基づき、米軍基地問題で住民らが「米軍は沖縄から出て行け」などと叫べばヘイトスピーチとされる恐れがある。国会審議でたださなければならない重要な点だ。
【10】 県内の首長らが2013年、オスプレイ配備撤回などを求めて東京・銀座をデモ行進した際、街頭から「売国奴」「沖縄は出て行け」などとヘイトスピーチを投げられた。民意を背景にした正当なデモに、ヘイトスピーチを浴びせるのは許せるものではない。
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【11】 国際社会が日本のヘイトスピーチに注ぐ目は厳しい。14年には、国連の自由権規約委員会、人種差別撤廃委員会が相次いで日本政府にヘイトスピーチを禁じ加害者を処罰する法整備などを勧告した。
【12】 与野党は「表現の自由」の保障に注意を払いつつ、法律案の「実効性」を高める議論を徹底してもらいたい。
ダブルスタンダードに気付かない。正しく、ダブルシンク
1> 「米軍は沖縄から出て行け」などと叫べばヘイトスピーチとされる恐れがある。
2> 「売国奴」「沖縄は出て行け」などとヘイトスピーチを投げられた。
…ええっと、普通に考えればあまりにも明らかだが、敢えて解説しよう。
上記1〉では「ヘイトスピーチとされる恐れ」と明記しているのだから、「米軍は沖縄から出て行け」は「ヘイトスピーチでは無い」と上掲沖縄タイムス社説は主張している。無論、左様に「文言として書かれていない」が、他に解釈の余地は無さそうだ。
上記2〉で、今度は「ヘイトスピーチを投げられた」だから、「沖縄は出て行け」は「ヘイトスピーチ」と、上掲沖縄タイムスは主張している。こちらは、「文言として書かれて」いる…ああ、「ヘイトスピーチ」なのは「売国奴」のみである、って解釈が、一応成立するか。かなり無理矢理な「解釈」をすれば、だが。
だが、普通に考えれば、上記1〉は「”米軍は沖縄から出て行け”はヘイトスピーチでは無い」と主張しており、上記2〉は「”沖縄は出て行け”はヘイトスピーチ」と主張している。
この美事なまでのダブルスタンダードを、一つの社説の中で併記できてしまうと言う事は、「ダブルスタンダードである事に気付かない/意識しない」即ち「ダブルシンク=二重思考」のレベルに達していると言う事である。ある種の精神障害、平たく言えば気違いだ。
ああ、ダブルスタンダードと言うならば、現行の自公法案も「ヘイトスピーチ」であるか否かを「本邦外出身者」か否かで区分しているのだから、立派なダブルスタンダードである。
再三繰り返す通り、私はヘイトスピーチなんてモノは、嫌いだ。ただ単に好き嫌いと言うだけでなく「ヘイトスピーチを実施・実行している」奴バラは、「私は馬鹿で、少なからず頭が足りません」と公言明言しているようなもの、それを大声でやっているのだから、軽侮嘲笑ぐらいしかしようがない。その「頭の悪さの自白」も「私(ZERO)の軽侮嘲笑」も、「ヘイトスピーチの対象に依らない」。
「ヘイトスピーチ」であるか否かの判定は、「ヘイト」であるか否かに依るべきであって、「ヘイトスピーチの対象」に依るべきでは無い/依る訳が無い。
「ヘイトスピーチの対象」は、せいぜいが「ヘイト」であるか否かの補助材料、傍証にしかなりえない。
そんな事も判らない/判らなくなるのだから、沖縄二紙も、自公両与党も、「どうかしている」のである。
ま、沖縄二紙が「どうかしている」のは、毎度のことであるが。--